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オーストラリアの最低賃金2510円に引き上げ 一方で物価高騰止まらず、人件費高騰で失業率も増加

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1 :2024/06/17(月) 23:02:28.40 ID:2DAUah7m0●.net


7月から新会計年度となるオーストラリアでは、年度が変わる前までに新年度から施行される様々な法令や規則等の変更や改正が発表される。

その中でも、とくに注目を集めるのが「最低賃金」の改正だ。

今年も6月3日に、フェアワーク・コミッション(公正労働法の下に設置された公正な労働を裁定する独立機関)から、2024年7月からは昨年度より3.75%アップの『24.10豪ドル(約2,510円)』とすることが発表された。(参照)

これは、英国の最低賃金11.44ポンド(約2,287円)や米ニューヨーク州の15米ドル(約2,360円)よりも高く、
同じニューヨーク州の中でも生活費が高いことから最低賃金も高くなっているニューヨーク市の16米ドル(約2,516円)とほぼ同額になったという。(参照)

ここ数年、最低賃金の高さで世界 1、2位を争ってきたオーストラリアだが、さらにその最低ラインが引き上げられたことになる。
当然ながら、所得水準も経済協力開発機構(OECD)加盟主要国の中でトップクラスだ。これは円安とは関係ない。(参照)

中略

人件費が重くのしかかり、閉店に追い込まれる店も…
賃金が上がるのは労働者にとっては大歓迎かもしれないが、このように人件費がどんどん膨らむ状況は、雇用主にとっては相当頭の痛い問題に違いない。

コロナ禍に大打撃を受けたブリスベンの人気バー&レストラン「ザ・マトリアーク」は、
パンデミック終了後には投資を再開できると踏んでいたそうだが、経済状況は悪化の一途をたどり、
そこへさらに追い打ちをかけるような今回の賃上げで、店を閉めることを決意したという。

同店のシェフ兼共同オーナーであるマシュー・デワクト氏は、閉店を決めた理由のひとつに、膨れ上がる莫大な人件費を挙げる。

デワクト氏は、「最低賃金は(時給)24ドルかもしれないが、土曜日なら、カジュアルで働いてテーブルにコーヒーを運ぶスタッフに40ドル払わなければならない」と言い、同店の人件費の割合は、経費の35%を占めると嘆く。(参照)

賃金が高く稼げると、日本からも大勢の若者たちがワーキングホリデーでやってくるようになったオーストラリアだが、
賃金高がすべての物価に反映され、物価高にも歯止めがかからない状態になってきている。
「ザ・マトリアーク」のように、人件費が重くのしかかって閉店する店舗や事業が増えれば、結果的に失業者も増えることになる。実際、失業率は上昇中だ。(参照)

こうなってくると生活はどんどん苦しくなり、経済が回らなくなってしまうのではないかと、私をはじめ、
今、オーストラリアで暮らす人の多くが、暗雲たる気持ちになっているのではないだろうか。

オーストラリアの最低賃金が更に上昇、ニューヨークよりも高額に
https://www.newsweekjapan.jp/worldvoice/hirano/2024/06/post-102.php