1 :2024/01/31(水) 08:25:12.06 ID:Eng9Vo+P9.net
23年は首都圏周辺のなかでも大都市への人口の集中が進んだ。象徴が茨城県と山梨県が3年ぶり、長野県が2年ぶりに転出超過に転じたことだ。
新型コロナウイルス流行下では首都圏へ移るのをためらう人が増え、在宅勤務などで首都圏に近い県が人気になった。23年に1863人の転出超過だった茨城県は、コロナの影響が出た21年(2029人)と22年(460人)は2年連続の転入超過だった。
長野県は23年に1928人の転出超過となった。同県によると男女ともに18〜22歳が転出のピークで、大学進学などを機に県外に出る若者が多い。若者の県外流出と出生数の減少により、24年には人口が約50年ぶりに200万人を割り込むとの見通しだ。
結果として東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)は転入超過が12万6515人となった。
名古屋圏(愛知県、岐阜県、三重県)は1万8321人の転出超過で、日本人に限ると11年連続だった。主に東京圏へ人が転出している。大阪圏(大阪府、兵庫県、京都府、奈良県)は559人の転出超過だったが、日本人のみでは11年ぶりとなる235人の転入超過だった。
都道府県別で転入超過は7都府県のみで、東京、神奈川、大阪では22年より増えた。転出超過は広島県が最大で、40道府県に上った。転出超の拡大が31道府県と、22年の22道県よりも増えた。
東京都への一極集中は少子化や人口減につながるとの指摘もある。人口が過密になると住宅供給が不足し、価格高騰や住宅の狭さが子どもを持つ意欲をそぐ。
国立社会保障・人口問題研究所の21年の出生動向基本調査によると、夫婦が理想の数の子どもを持たない理由では、「子育てや教育に金がかかりすぎる」が52.6%と最多だった。「家が狭いから」も妻が35歳未満では21.4%と、前回の15年調査より3.4ポイント上昇した。
東京集積か地方分散か、日本の国土構造を巡る政策は二兎(にと)を追う。02年に制定された都市再生特別措置法により大規模な再開発が相次ぎ、東京の姿が一変した。仕事や医療、教育、商業が集積し人を呼び寄せる。
岸田文雄政権はデジタル田園都市国家構想で地方移住を後押しし、地域と関わりを持つ「関係人口」の創出を掲げる。松本剛明総務相は30日の記者会見で「地方がもし衰退すると東京を含めて、我が国全体の力に関わるのではないかと認識している。地方を支え、活力を取り戻すことは重要な課題だ」と強調した。
地方創生の旗を振っても流れは変わらず、24年度だった東京圏と地方の転出入を均衡させる目標を27年度に先送りした。慶応大の大久保敏弘教授(経済学)は「東京一極集中か地方分散を進めるのか、日本の30年後を見据え、若い世代の目線で考えないと日本がもたないという危機感がある」と指摘する。
東京大院の村山顕人准教授(都市工学)は「国際競争力を維持するため東京圏の成長は重要だ。災害への耐性や国土保全を考えると都市機能や人の居住を地方に分散したほうがいい。人口減時代の働き手不足の中で両立するには超難問に直面している」と分析する。
日本経済新聞 2024年1月30日 19:32
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA297V90Z20C24A1000000/?n_cid=SNSTW005
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