1 :2022/12/24(土) 10:12:46.21 ID:Uv0cShmC9.net
それは少子化にも当てはまるのだが――。
政府方針の決定が相次ぐ年末。今年最大のトピックとなった防衛力増強を巡って政治家が発する声を聞きながら、歯がゆい思いを抱いた。
例えば、「防衛増税」を巡る与党の税制改正議論が大詰めを迎えた13日、岸田文雄首相が非公開の自民党役員会で述べたとされる発言。
「責任ある財源を考えるべきで、今を生きるわれわれが自らの責任として、しっかりその重みを背負って対応すべきものだ」
自民党が、首相が「今を生きる『国民の責任』」と語ったと紹介し、ネット上で「責任転嫁だ」などと騒ぎになったフレーズだ。
「(国民の)納得を得た上で、後の世代に負担を残さないような最終的な決定をすることが大事だ」
こちらは、公明党の山口那津男代表の言葉。16日の安全保障関連3文書の閣議決定と与党税制改正大綱の決定に先立ち、首相官邸で記者団に語ったもので、「とりわけ岸田首相を中心にしっかりと説明を尽くす、そういう姿勢を示していただきたい」とも述べた。
出生数は今年、統計開始以来初めて80万人を切るとみられている。2016年に100万人を割り、3年後に90万人、さらにその3年後に80万人台も割り込む。少子化は国の推計より8年も早いペースで進行している。
「戦後安保の転換点」と防衛議論に最大限のスポットライトが当たった16日、政府の全世代型社会保障構築会議(座長=清家篤・元慶応義塾長)は、少子化について「歴史的転換期」「国の存続そのものにかかわる問題」とする報告書を首相に提出した。
夕方の記者会見で、清家氏は「国民に負担を求めるのは、政治の世界で決められるべきこと」と、財源確保に政府の決断を求めた。しかし同じ頃、首相官邸で記者会見に臨んでいた岸田首相から、子ども予算や構築会議への言及は全くなかった。
この年末、「少子化」は完全に「防衛力」に負けた。どちらも「国の危機」であるはずなのに、何が明暗を分けたのか。
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毎日新聞 2022/12/24 06:00
https://mainichi.jp/articles/20221223/k00/00m/040/217000c