1 :2022/03/27(日) 11:47:26.82 ID:bAaSGFqy9.net
決算のように年度末で結婚生活も清算したいというのもあるかもしれませんが、離婚に伴う子どもの転校などの事情を考慮した影響もあるでしょう。
離婚が多いと心配になるのは男性の自殺です。意外に知られていませんが、実は「離婚が増えると男の自殺も増える」という相関があります。
「男の自殺数と相関があるのは失業率ではないか」というご指摘もあるかもしれません。それはその通りで、男性の自殺率と失業率もまた相関します。
自殺統計と労働力調査に基づき、1968年から2019年までの男性の自殺率と完全失業率との相関係数は約0.94であり、最大値の1に限りなく近い強い正の相関があります。
男性の失業率が上がれば男性の自殺率も高くなるというわけです。
同様に、男性の自殺率も離婚率と相関しています。失業率と同様、1968年から2019年の推移でみると、男性の相関係数は0.91と高い。
対して、女性は0.03とまったく相関がありません。つまり、男性は離婚が増えると自殺も増えるのですが、女性の自殺は離婚とは無関係ということです。
■自殺者の中でも離婚男性は突出して多い
自殺ではありませんが、前回の記事<「一人だと短命になる男、一人だと長生きする女」年金すら受け取れない独身男性の虚しい人生>でも書いた通り、独身男性の死亡年齢中央値は女性と比較して圧倒的に早い。
未婚男性は67.2歳ですが、離別して独身に戻った男性も72.9歳と男性全体の平均寿命81.6歳より早く死んでしまいます(全年齢対象計算の場合)。
自殺に関するデータでは、令和3年版自殺対策白書に配偶関係別自殺率というのがあります。それを見ても、男性全体の自殺率が25.7なのに対し、離婚男性は101.0と突出して高いことが分かります。
そもそも自殺率そのものが恒常的に男>女となっており、ほぼ女性の2倍男性は自殺しています。
これは日本に限らずほぼ全世界的に共通する傾向です。ここには、明らかに男性特有の要因が隠れていると思わざるを得ません。
そうした男女の違いがなぜ起きるのでしょう。なぜ男性の自殺が多いのでしょう、なぜ離婚した男性ほど自殺へと向かってしまうのでしょう。
■「失業+離婚+一人ぼっち=孤独感」だけが理由なのか
自殺の動機を紐解けば、男女ともに一番多い健康問題による自殺を別にして、男性は圧倒的に経済・勤務問題で自殺しています。
つまり、借金や生活苦などお金の問題と会社などにおける勤務環境の問題です。これも女性はほぼ経済・勤務問題では自殺しません。
一方で、<この20年で「離婚したい理由ベスト3」が激変…男たちが夫婦関係で悩んでいること>で書いた通り、妻からの離婚理由の第1位は夫の経済問題です。
何らかの事情で夫が失業して無職になると、経済的理由による離婚を妻から突きつけられることになる。妻も子も失い、場合によっては自宅も失い、夫は1人でアパート生活を始める羽目になる。
そうして、職場もない、家庭もない状態で誰とも接点がなくなった元夫は、孤独感に苛まれ、精神的変調をきたし自殺の道へ突き進む……という仮説も考えられます。
思わず納得してしまいそうな物語ですが、それぞれの相関があるからといってそこに因果があるとは限りません。
失業や離婚した男性が全員自殺するわけではないですし、有職者でも有配偶者でも自殺はありえます。結婚して家庭を持ち、妻や子どもに囲まれた光輝く温かい家庭に幸せを感じていた男性が、
失業+離婚+一人ぼっちが一緒に来ることで耐えがたい孤独に苦しむ姿も想像できますが、だからといってそうした感情的な「孤独感」だけが離婚男性を自殺へと向かわせるのでしょうか?
■「離婚と自殺」に強い相関がみられるのは日本だけ
ここで比較のために、日本以外の欧米諸国の状況も見てみたいと思います。自殺率と失業率と離婚率の3つの指標のそれぞれの相関を、日本に加え、米国、ドイツ、スウェーデン、イタリアと比較しました。
日本だけが「失業と離婚」「失業と自殺」「離婚と自殺」の3つのすべてで強い相関がみられます。他の欧米諸国は、「失業と離婚」ではドイツが日本並みに強い相関がありますが、他国はそれほどでもありません。
「失業と自殺」も日本以外はほぼ無相関です。「離婚と自殺」に至っては、欧米4カ国すべて負の相関であり、イタリアに関してはむしろ「離婚が多いほうが男の自殺が少ない」という状況です。
(以下ソース)
https://news.yahoo.co.jp/articles/55901cd7d4764df031d9eabc0ec67c09e14ca152