1 :2021/02/20(土) 13:36:01.21 ID:Cdab+WuZ0●.net
「このままでは、茶どころ日本一の座を奪われるのは時間の問題」と、茶業関係者は危機感を募らせる。リーフ茶の需要拡大とともに、
茶園の基盤整備推進など持続可能な茶業への構造転換が急務になっている。
「お茶が好き。良い茶を作る自信もあるけど、体がしんどくて採算も合わなくなった」。静岡市葵区郷島で60年以上茶づくりに励んだ
岩崎堅一さん(81)は20年のシーズンで茶の生産をやめた。
5年ほど前までは一番荒茶の1キロ当たりの平均単価は3千円以上だったが、リーフ茶需要の減退に伴って下降線をたどり20年は2千円程度に下落。
年金をつぎ込んで茶園管理をしていた。
県内の一番茶相場は1999年の3781円をピークに、20年は1760円まで下落した。リーフ茶は、ペットボトルのドリンク茶と交代するかのように市場の縮小が続く。
岩崎さんは「平地で早く採れたお茶の方が高く、売れやすい」と上級茶が売れなくなったことを嘆く。
茶園の基盤整備の遅れも生産量が伸び悩む要因となっている。
山の斜面や肥沃(ひよく)な台地での茶づくりが本県茶業の魅力の一つだが、機械化や大規模経営などが難しい。茶栽培面積はこの5年間で4100ヘクタールも減少した。
同区俵峰で50年以上前から生産してきた浅野継夫さん(78)も一昨年、引退した。「乗用型摘採機が使えない山間部では、負担が大きすぎる。息子に継がせられない」
鹿児島県では「儲かる茶業経営」を掲げ、官民一体で効率的生産体制の整備やスマート農業の実用化、伸長する輸出への取り組みを数値を具体化して臨んでいるという。
本県も本年度、静岡茶の新たな価値創造をうたった活性化策「ChaOIプロジェクト」に着手した。民間の知見を取り入れながら静岡茶の消費、生産拡大を模索するが、
「一刻も早く成果を示し、担い手を育てないと、茶園面積は減っていく一方」(県中部の茶工場幹部)との声が上がる。
https://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/863289.html