1 :2020/10/22(木) 13:39:12.35 ID:CAP_USER9.net
最終興行収入が100億円に達すれば「大台に乗った」と言われる映画産業において、3日でおよそその半分の数字を稼ぐという、異例の出来事が起こった。
映画業界でデータ分析やマーケティングなどを行うGEM Partnersの梅津文さんに、ヒットの理由を分析してもらった。
2019年の邦画部門で年間興行収入成績1位の『天気の子』は、初日から3日間でおよそ16億円超(年間140.6億円)、
洋画部門で1位の『アナと雪の女王2』は、19億円超(年間127.9億円)であることから、『鬼滅の刃』の46億円という数字が、
いかに驚異的であるかがわかる(数字は、日本映画製作者連盟、オリコンニュースより)。
梅津さんはこの数字について、「46億円というのは、予測を遥かに上回る数字でした。
異例のあまり、過去のデータが当てにならない。規格外のすごさです」と話す。
今後の興行収入の伸びについては、「100億円はまず超えるはず。早くて今週末には累計100億円に上ってもおかしくはない状況」だと分析する。
本作の興行収入は、土日2日間で33億円を超えている。過去のデータから、最終興行収入については、
公開初週の土日の少なくとも5倍、通常7〜8倍の数字になるという。
『鬼滅の刃』の場合、5倍なら165億円、7〜8倍なら231〜264億円となり、最終的には200億円を超える可能性も十分ある。
コアなファンが多い作品は、公開当初に動員が集中し、その後は伸び悩むこともある。
しかし、『鬼滅の刃』は連日メディアやSNSで取り上げられ、極めて話題性が高い。
今後さらに広い層にアプローチし、ロングヒットが見込める。
『鬼滅の刃』の漫画やアニメが社会現象になるほどの人気であり、大ヒットするための下地はすでに作られていた。
加えて、東京スカイツリーの特別ライティングや、コンビニなどでのコラボグッズ販売など多くの企業コラボを打ち出し、相乗効果を高めていた。
また、大きな要因となったのは、多くの配信サイトでTVアニメ版が配信されていたことだと、梅津さんは分析する。
「自粛期間中、NetflixやAmazonプライム・ビデオなどの動画配信サービスは着実に利用者数を増やしていました。
その中でも、『鬼滅の刃』は視聴ランキング上位の常連。映画と配信サービスは対立関係だと思われることもありますが、
『鬼滅の刃』はうまく配信を活用し、人気を加速度的に高めていった。
地上波でも、フジテレビで2週連続放送された特別編集版が、ともに視聴率は15%を超える好成績でした」
コロナ禍では、シネコンなど多くの映画館で、体温測定を行い、席を半減するか、飲食を禁止するなどして、感染防止対策を講じている。
また、懸念される「換気」についても動画を公開し、映画館の高い換気能力を示した。
「映画館に行くのは、習慣性のある行動です。新型コロナによって、足が遠のいた人々を、再び映画館に向かわせることが、
今、映画産業にとって課題の一つ。『鬼滅の刃』のヒットは、その突破口になるのではないでしょうか。
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5f8e8750c5b62dbe71c5d63c