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ノートルダム大聖堂火災、発生から10時間  ほぼ消し止められる 焼失を逃れた十字架を確認

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1 :2019/04/16(火) 15:43:25.58 ID:q9NKpvNC9.net
フランスのパリを代表する建物で、ユネスコの世界文化遺産にも登録されているノートルダム大聖堂で起きた火災は、発生からおよそ10時間がたち、火はほぼ消し止められました。火は屋根の辺りから出たとみられるということで、地元当局は過失による出火の疑いがあるとみて原因を調べています。

現地時間の15日夜、日本時間の16日未明、パリ中心部にあるノートルダム大聖堂で大規模な火災が発生し、中央にある高さおよそ90メートルのせん塔が焼け落ちたほか、屋根の3分の2が崩れ落ちました。

現地では発生からおよそ10時間がたち、火はほぼ消し止められました。

出火当時、建物は閉館していたため中に観光客などはいなかったとみられ、消防によりますと、この火災で消火活動にあたっていた隊員1人が大けがをしたということです。

地元メディアによりますと、大聖堂では去年4月から大規模な修復工事が行われていたということで、出火当時も屋根の上には大きな足場が組まれていました。

消防によりますと、火は屋根裏付近から出たとみられるということで、地元の検察当局は過失による出火の疑いがあるとみて原因を調べています。

14世紀に完成したノートルダム大聖堂は、1804年にナポレオンの戴冠式(たいかんしき)が行われたほか、ヴィクトル・ユゴーの小説「ノートルダム・ド・パリ」の舞台にもなるなど、パリを代表する建物の1つとして人気が高く、二度の世界大戦もくぐり抜けた歴史的な建造物として、世界中から多くの観光客が訪れています。

建物の周りでは市民がぼう然とした様子で消火活動を見守り、現場を訪れたマクロン大統領は「この火災はフランス国民にとって悲劇だ」と述べました。

■焼失を逃れた十字架を確認

火災のあと大聖堂の内部を撮影した写真では、外から差し込む明かりが、床から立ちのぼる煙や左側の壁を白く照らす中、入り口からまっすぐ向かった先に十字架が、焼失を逃れて立っている様子が確認できます。

また、美しいアーチを描いていた天井にはところどころ大きな穴があき、奥には炎とみられるオレンジ色の光がのぞいています。

■文化財消火は取り決め必要

火災のメカニズムに詳しく、過去にノートルダム大聖堂の防火体制を視察したこともある東京理科大学の関澤愛教授は「西洋の歴史的建築物は石造りのものが多いが、屋根裏には木材が使われているほか、焼け落ちたせん塔の中も多くの木材の骨組みが使われていて、非常に燃えやすい構造だった。2008年に視察した際には、屋根裏に放水のための設備や消火器が設置されていたが、それが今回、どのように機能したかは分からない」としています。

また、「大きな建築物を消火するためには屋根を壊して上から放水する必要があるが、貴重な文化財の価値を損なうこともあり、ちゅうちょしている間に火災が拡大することもある。文化財の消火については事前に管理者と消火担当者が取り決めをしておく必要がある」と指摘しています。

2019年4月16日 12時20分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190416/k10011885511000.html?utm_int=news-ranking_access_list-items_012