1:リサとギャスパール ★ 2016/04/06(水) 04:41:23.18 ID:CAP_USER*.net
山崎製パンは米モンデリーズ・インターナショナルと結んでいるライセンス契約を8月末で終了する。
これにより、子会社のヤマザキナビスコで販売してきた「オレオ」や「リッツ」など4つのブランドのビスケットやクラッカーを国内で製造・販売できなくなる。
9月からは、モンデリーズの日本法人が売ることになる。ヤマザキナビスコは9月1日にヤマザキビスケットに社名を変更し、自社開発製品である「チップスター」などの販売を継続する。
モンデリーズとの契約解除を発表した後、山崎製パンの株価は急落。2月15日には14%安の2099円まで売られた。値下がり率は東証1部上場で上位となり“ナビスコショック”と言われた。
なお、3月25日の終値は2341円と10%強、株価は戻っている。
山崎製パンがモンデリーズとの関係を解消する背景には、世界の食品業界の再編の動きがある。
●「下請けとして製造だけやってくれ」との要求
モンデリーズは、かつてクラフトフーズという商号だった。2012年10月、クラフトフーズは北米の食品部門を切り離して新会社を設立、クラフトフーズ本体はモンデリーズと商号を変えた。
また、味の素との合弁会社で、インスタントコーヒーなどを製造・販売する味の素ゼネラルフーヅ(AGF)を15年、味の素に売却した。
AGFは1973年に味の素と米ゼネラルフーヅ(現モンデリーズ)が折半出資で設立した。セブン-イレブン・ジャパンのレギュラーコーヒーにも焙煎豆を供給している。14年3月期の売上高は1448億円だった。
モンデリーズはノンコア事業の整理の一環として、関係会社で保有していたAGFの50%の株式を270億円で味の素に売却した一方で、コア事業と位置付けている菓子事業は自社に取り込む意向だ。
そのため、山崎製パンに販売権の返上を要求したのだ。
2月12日の記者会見で山崎製パンの飯島延浩社長は、「下請けとして製造だけやってくれという内容だった」と悔しさを滲ませた。
この要求は製パン業界王者のプライドをいたく傷つけ、かくしてモンデリーズとの契約解消に至った。
●ヤマザキナビスコ、売り上げ・営業利益共に過去最高
ヤマザキナビスコは70年、山崎製パン、米ナビスコ(現モンデリーズ)、日綿実業(現双日)の合弁会社として発足した。
88年、山崎製パンはナビスコが保有していた全株式を買い取り、子会社にした。現在の資本金は16億円で、出資比率は山崎製パンが80%、双日が20%。
15年12月期の売上高は前期比9.7%増の402億円、営業利益は33.1%増の34億円で、共に過去最高となった。
製造・販売を打ち切るナビスコ4ブランドの年商は150億円に上り、リッツやオレオなどのナビスコブランドはヤマザキナビスコの売り上げの4割を占める主力製品である。
9月からは、この売り上げが消えることになる。その結果、16年12月期の売上高は6%減の378億円、営業利益は25%減の25億円と減収減益の見通しだ。
年間を通して影響が及ぶ17年12月期は、大幅な業績の低下が避けられそうにない。「営業利益はゼロ」と予想するアナリストもいる。主力製品が抜ける痛手は大きい。
●ヤマザキナビスコは山崎製パン全体の営業利益の12%
山崎製パンの15年12月期連結決算の売上高は、前期比3.2%増の1兆272億円と初めて1兆円を突破した。営業利益は29.3%増の270億円、純利益は前の期に計上した厚生年金基金の代行返上益がなくなり7.9%減の110億円だった。
菓子パンやコンビニ向けケーキなどの洋菓子も伸びたが、ヤマザキナビスコが業績を牽引した。ヤマザキナビスコは山崎製パン全体の営業利益の12%を稼ぐ。
そのなかでも、チップスターの品揃えや販売を強化した成果が出た。自社製造の同製品は、いまやヤマザキナビスコの稼ぎ頭だ。
一方、傘下のコンビニエンスストア、デイリーヤマザキは赤字から抜け出せないでいる。売上高は707億円で、営業利益は14億円の赤字だった。ヤマザキナビスコがコンビニの不振を補った格好だ。
山崎製パンの16年12月期の売上高は前期比2.3%増の1兆510億円、営業利益は11.1%増の300億円、純利益は26.2%増の140億円を見込んでいる。
ナビスコブランドの生産中止の影響が出るのは17年12月期からで、利益を押し下げる要因になると見られている。
山崎製パンにとって、ナビスコショックの影響は決して小さくない。
http://news.infoseek.co.jp/article/businessjournal_214591/
Business Journal / 2016年4月5日 6時0分
これにより、子会社のヤマザキナビスコで販売してきた「オレオ」や「リッツ」など4つのブランドのビスケットやクラッカーを国内で製造・販売できなくなる。
9月からは、モンデリーズの日本法人が売ることになる。ヤマザキナビスコは9月1日にヤマザキビスケットに社名を変更し、自社開発製品である「チップスター」などの販売を継続する。
モンデリーズとの契約解除を発表した後、山崎製パンの株価は急落。2月15日には14%安の2099円まで売られた。値下がり率は東証1部上場で上位となり“ナビスコショック”と言われた。
なお、3月25日の終値は2341円と10%強、株価は戻っている。
山崎製パンがモンデリーズとの関係を解消する背景には、世界の食品業界の再編の動きがある。
●「下請けとして製造だけやってくれ」との要求
モンデリーズは、かつてクラフトフーズという商号だった。2012年10月、クラフトフーズは北米の食品部門を切り離して新会社を設立、クラフトフーズ本体はモンデリーズと商号を変えた。
また、味の素との合弁会社で、インスタントコーヒーなどを製造・販売する味の素ゼネラルフーヅ(AGF)を15年、味の素に売却した。
AGFは1973年に味の素と米ゼネラルフーヅ(現モンデリーズ)が折半出資で設立した。セブン-イレブン・ジャパンのレギュラーコーヒーにも焙煎豆を供給している。14年3月期の売上高は1448億円だった。
モンデリーズはノンコア事業の整理の一環として、関係会社で保有していたAGFの50%の株式を270億円で味の素に売却した一方で、コア事業と位置付けている菓子事業は自社に取り込む意向だ。
そのため、山崎製パンに販売権の返上を要求したのだ。
2月12日の記者会見で山崎製パンの飯島延浩社長は、「下請けとして製造だけやってくれという内容だった」と悔しさを滲ませた。
この要求は製パン業界王者のプライドをいたく傷つけ、かくしてモンデリーズとの契約解消に至った。
●ヤマザキナビスコ、売り上げ・営業利益共に過去最高
ヤマザキナビスコは70年、山崎製パン、米ナビスコ(現モンデリーズ)、日綿実業(現双日)の合弁会社として発足した。
88年、山崎製パンはナビスコが保有していた全株式を買い取り、子会社にした。現在の資本金は16億円で、出資比率は山崎製パンが80%、双日が20%。
15年12月期の売上高は前期比9.7%増の402億円、営業利益は33.1%増の34億円で、共に過去最高となった。
製造・販売を打ち切るナビスコ4ブランドの年商は150億円に上り、リッツやオレオなどのナビスコブランドはヤマザキナビスコの売り上げの4割を占める主力製品である。
9月からは、この売り上げが消えることになる。その結果、16年12月期の売上高は6%減の378億円、営業利益は25%減の25億円と減収減益の見通しだ。
年間を通して影響が及ぶ17年12月期は、大幅な業績の低下が避けられそうにない。「営業利益はゼロ」と予想するアナリストもいる。主力製品が抜ける痛手は大きい。
●ヤマザキナビスコは山崎製パン全体の営業利益の12%
山崎製パンの15年12月期連結決算の売上高は、前期比3.2%増の1兆272億円と初めて1兆円を突破した。営業利益は29.3%増の270億円、純利益は前の期に計上した厚生年金基金の代行返上益がなくなり7.9%減の110億円だった。
菓子パンやコンビニ向けケーキなどの洋菓子も伸びたが、ヤマザキナビスコが業績を牽引した。ヤマザキナビスコは山崎製パン全体の営業利益の12%を稼ぐ。
そのなかでも、チップスターの品揃えや販売を強化した成果が出た。自社製造の同製品は、いまやヤマザキナビスコの稼ぎ頭だ。
一方、傘下のコンビニエンスストア、デイリーヤマザキは赤字から抜け出せないでいる。売上高は707億円で、営業利益は14億円の赤字だった。ヤマザキナビスコがコンビニの不振を補った格好だ。
山崎製パンの16年12月期の売上高は前期比2.3%増の1兆510億円、営業利益は11.1%増の300億円、純利益は26.2%増の140億円を見込んでいる。
ナビスコブランドの生産中止の影響が出るのは17年12月期からで、利益を押し下げる要因になると見られている。
山崎製パンにとって、ナビスコショックの影響は決して小さくない。
http://news.infoseek.co.jp/article/businessjournal_214591/
Business Journal / 2016年4月5日 6時0分