1:的井 圭一 ★ 2016/03/24(木) 04:08:42.40 ID:CAP_USER*.net
卒業式での国歌斉唱をめぐり、国立大の対応が割れている。国は各大学に適切に行うよう要請しているが、実施する大学は少数派にとどまる。
要請に対しても「大学の自治を脅かしかねない」と批判の声が上がる。国民に広く定着する国歌の斉唱を求めることは「大学の自治」を侵害するものなのか。
文科相批判「恥ずかしい」 大学側は混乱懸念か
「私が学長なら、国旗掲揚、国歌斉唱は厳粛のうちに行う」。
馳浩文部科学相は2月下旬、岐阜大学長が卒業式などで国歌斉唱を行わない方針を示したことに対し「国立大学として恥ずかしい」と述べた。
文科省によると、昨年の卒業式で国歌斉唱を実施した国立大は86校中、わずか14校だった。
学習指導要領で国歌斉唱が規定されている小中学校とは異なり、大学には明文化されたルールはない。
「大学の自治」や「学問の自由」が尊重されており、実施に反対する教員らの存在に加え、大学側が混乱を恐れて実施に踏み切れないとの見方もある。
昨年4月、安倍晋三首相は参院予算委員会で「正しく実施されるべきでは」と答弁。さらに6月、当時の下村博文文科相が国立大学長会議で適切に国歌斉唱を行うよう要請した。
下村氏や馳氏は「各大学の自主的な判断」「あくまでお願い」と強調したが、大学に国歌斉唱を求める国の姿勢に対し、一部メディアが「大学の自治」侵害を念頭に 「不当な介入」「圧力」などと批判、注目が集まるようになった。
実施大学の卒業生「何も違和感ない。歌って当然」
文科相の要請を受けて、昨年9月の学位記授与式(卒業式)から国歌斉唱を始めた大学がある。
兵庫県加東市の兵庫教育大だ。担当者は「要請を受けて国立大として実施が当然と判断した」と説明する。
23日、学校教育学部の卒業式が行われた講堂には、卒業生と保護者ら約270人が集まった。
午前11時半、式典が始まると、卒業生や保護者らが一斉に起立。司会者の「国歌斉唱」という合図に続き、 吹奏楽部による荘厳な伴奏が響く中、卒業生らは壇上の国旗を見すえ、堂々と国歌を斉唱した。
卒業後は大阪府内の小学校の教員になる男子学生(23)は式典後、「これまで小学校の卒業式でも歌ってきたので、卒業式で国歌を歌うことは何も違和感はなかった。歌って当然だと思う」と話した。
また大阪教育大は、平成26年に就任した栗林澄夫学長の方針で、昨年3月の卒業式で国歌斉唱を実施。奈良先端科学技術大学院大も開学以来、実施している。
教員反発「権威に盲従しない。要請は的外れ」
とはいえ、国歌斉唱を実施する国立大は少数派だ。近畿では文科相の要請後も京都大、大阪大、神戸大、滋賀医大、京都教育大などは実施していない。
阪大は「ずっと実施しておらず、なぜしないのかという検討はしていない」と説明する。
これらの大学の多くは「大学が判断すること」との立場。和歌山大は「(大学は)学問の府として主体性を持つべき機関」と主張する。
奈良女子大や奈良教育大は「卒業式では『蛍の光』が歌い継がれている」とし、国歌以外の歌を歌うことを理由に挙げた。
教職員の間には文科相の要請への反発も大きい。京都大の若手教員は「学問では権威に盲従しないことが重要。
要請は的外れだ」と憤る。別の教授も「五輪で君が代が流れるとうれしく思う」としつつ、「愛国心は強制されるものではない。強制は反発を生み、素直に喜ぶことができなくなった」と話した。
教育問題に詳しい八木秀次麗澤大教授は「海外の大学では国歌斉唱は当たり前。大学の自治を主張する声もあるが、国立大には国家の将来を担う人材を育てる役割があり、 私立大とは違う。国民の税金が投入されながら国の言うことを聞かないのか。式典で国歌斉唱を行うのは当然だ」と話している。
産経WEST 2016.3.23 21:15
http://www.sankei.com/west/news/160323/wst1603230104-n1.html
要請に対しても「大学の自治を脅かしかねない」と批判の声が上がる。国民に広く定着する国歌の斉唱を求めることは「大学の自治」を侵害するものなのか。
文科相批判「恥ずかしい」 大学側は混乱懸念か
「私が学長なら、国旗掲揚、国歌斉唱は厳粛のうちに行う」。
馳浩文部科学相は2月下旬、岐阜大学長が卒業式などで国歌斉唱を行わない方針を示したことに対し「国立大学として恥ずかしい」と述べた。
文科省によると、昨年の卒業式で国歌斉唱を実施した国立大は86校中、わずか14校だった。
学習指導要領で国歌斉唱が規定されている小中学校とは異なり、大学には明文化されたルールはない。
「大学の自治」や「学問の自由」が尊重されており、実施に反対する教員らの存在に加え、大学側が混乱を恐れて実施に踏み切れないとの見方もある。
昨年4月、安倍晋三首相は参院予算委員会で「正しく実施されるべきでは」と答弁。さらに6月、当時の下村博文文科相が国立大学長会議で適切に国歌斉唱を行うよう要請した。
下村氏や馳氏は「各大学の自主的な判断」「あくまでお願い」と強調したが、大学に国歌斉唱を求める国の姿勢に対し、一部メディアが「大学の自治」侵害を念頭に 「不当な介入」「圧力」などと批判、注目が集まるようになった。
実施大学の卒業生「何も違和感ない。歌って当然」
文科相の要請を受けて、昨年9月の学位記授与式(卒業式)から国歌斉唱を始めた大学がある。
兵庫県加東市の兵庫教育大だ。担当者は「要請を受けて国立大として実施が当然と判断した」と説明する。
23日、学校教育学部の卒業式が行われた講堂には、卒業生と保護者ら約270人が集まった。
午前11時半、式典が始まると、卒業生や保護者らが一斉に起立。司会者の「国歌斉唱」という合図に続き、 吹奏楽部による荘厳な伴奏が響く中、卒業生らは壇上の国旗を見すえ、堂々と国歌を斉唱した。
卒業後は大阪府内の小学校の教員になる男子学生(23)は式典後、「これまで小学校の卒業式でも歌ってきたので、卒業式で国歌を歌うことは何も違和感はなかった。歌って当然だと思う」と話した。
また大阪教育大は、平成26年に就任した栗林澄夫学長の方針で、昨年3月の卒業式で国歌斉唱を実施。奈良先端科学技術大学院大も開学以来、実施している。
教員反発「権威に盲従しない。要請は的外れ」
とはいえ、国歌斉唱を実施する国立大は少数派だ。近畿では文科相の要請後も京都大、大阪大、神戸大、滋賀医大、京都教育大などは実施していない。
阪大は「ずっと実施しておらず、なぜしないのかという検討はしていない」と説明する。
これらの大学の多くは「大学が判断すること」との立場。和歌山大は「(大学は)学問の府として主体性を持つべき機関」と主張する。
奈良女子大や奈良教育大は「卒業式では『蛍の光』が歌い継がれている」とし、国歌以外の歌を歌うことを理由に挙げた。
教職員の間には文科相の要請への反発も大きい。京都大の若手教員は「学問では権威に盲従しないことが重要。
要請は的外れだ」と憤る。別の教授も「五輪で君が代が流れるとうれしく思う」としつつ、「愛国心は強制されるものではない。強制は反発を生み、素直に喜ぶことができなくなった」と話した。
教育問題に詳しい八木秀次麗澤大教授は「海外の大学では国歌斉唱は当たり前。大学の自治を主張する声もあるが、国立大には国家の将来を担う人材を育てる役割があり、 私立大とは違う。国民の税金が投入されながら国の言うことを聞かないのか。式典で国歌斉唱を行うのは当然だ」と話している。
産経WEST 2016.3.23 21:15
http://www.sankei.com/west/news/160323/wst1603230104-n1.html