1:極限紳士 ★ 2015/10/25(日) 21:06:26.12 ID:???*.net
「チップやめます」NY高級店の挑戦 時給255円でチップ収入前提は「過去の考え方」
従業員の報酬均等化狙い 定着疑問視も
ニューヨークで人気の高級レストランを展開するユニオン・スクエア・ホスピタリティー・グループ(USHG)が、
系列の全13店で11月下旬から順次、チップを廃止すると発表したことが、全米に波紋を広げている。
チップをもらえるウェイターら接客係と、もらえない調理人らの不公平感を解消して、従業員全員にやる気を出してもらうのが狙いという。
チップが当たり前ともいえる米国での高級レストランの試みに、全米中が注目している。(SANKEI EXPRESS)
「調理や食器洗いの担当者、予約受付係が重要な貢献をしているにもかかわらず、彼らにチップはシェアされていない」
USHGのダニー・マイヤー最高経営責任者(CEO、57歳)は、チップ廃止に踏み切った理由をこう説明。約1800人のグループ従業員の報酬が均等化されると力説した。
14日付米CNNマネー(電子版)や15日付ロイター通信、米紙USA TODAY(電子版)などによると、
USHGではまず11月下旬、ニューヨーク近代美術館内(MoMA)にある「ザ・モダン」で始め、来年末までに「ユニオン・スクエア・カフェ」や「グラマシー・タバーン」など残り全店で実施する。
メニュー値上げで対応
マイヤーCEOはチップ廃止の代わりに一部メニューを値上げするが「(顧客が支払う)食事の総額は現在と大差はない」と訴え、
値上げはあくまでチップ相当分(おおむねメニュー価格の21~25%)であると強調した。
米国が定める連邦最低賃金は時給7・25ドル(約870円)だが、レストランの接客担当者の場合、顧客からチップがもらえることを前提に2・13ドル(約255円)と低い。
ニューヨークなど大都市でも物価を考慮しつつも5ドル(約600円)に抑えられている。
このため接客係からは、チップが廃止されても以前のような収入の水準が維持できるのかを不安視する声が聞かれるという。
一方で、どのレストランでも接客係とチップをもらえない調理担当者との間に軋れきが生じ、訴訟沙汰になるケースも珍しくない。
そこでマイヤーCEOのように、チップ廃止とそれに伴う値上げによって、調理担当の報酬を上げて、才能のあるシェフらを集めて他店と差別化を図ろうとの動きが出てきた。
こうした動きはニューヨークの日本料理店で、まず顕著になり、広がりはじめている。
有名シェフ、トム・コリッチオ氏(53)が手掛ける高級レストラン「クラフト」も9月、ランチタイムのチップを廃止した。
コリッチオ氏はCNNマネーに「チップのために働くという考え方はもう過去のものだと思う」と語った。
接客係の不満、どう解消
しかし全米規模ではこうした動きはまだ少数派だ。全米レストラン協会もUSA TODAYに「チップ制度は飲食業界の何百万人もの従業員やレストランから強力に支持されている」と強調する。
米グルメサイト、イーターも「同様の試みはサンフランシスコの人気レストラン、アスターなどで短命に終わった」と指摘して、定着しないとみている。
ただ、米国では長年、チップは「良質なサービスへの対価だと認識されている」(ウォールストリート・ジャーナル)ことから、
チップ廃止が接客係のモチベーションの低下などにつながれば、利用客にも影響が出かねない。
また、チップ廃止自体の周知が行き届かないと、単なるメニュー価格の値上げと受け止められて顧客が離れていくことも懸念される。
客の理解を得ながら、接客係の不満と不安をどう解消できるか-。全米中のレストラン関係者が固唾をのんで見守っている。
ソース
産経新聞
http://www.sankei.com/premium/news/151023/prm1510230005-n1.html
従業員の報酬均等化狙い 定着疑問視も
ニューヨークで人気の高級レストランを展開するユニオン・スクエア・ホスピタリティー・グループ(USHG)が、
系列の全13店で11月下旬から順次、チップを廃止すると発表したことが、全米に波紋を広げている。
チップをもらえるウェイターら接客係と、もらえない調理人らの不公平感を解消して、従業員全員にやる気を出してもらうのが狙いという。
チップが当たり前ともいえる米国での高級レストランの試みに、全米中が注目している。(SANKEI EXPRESS)
「調理や食器洗いの担当者、予約受付係が重要な貢献をしているにもかかわらず、彼らにチップはシェアされていない」
USHGのダニー・マイヤー最高経営責任者(CEO、57歳)は、チップ廃止に踏み切った理由をこう説明。約1800人のグループ従業員の報酬が均等化されると力説した。
14日付米CNNマネー(電子版)や15日付ロイター通信、米紙USA TODAY(電子版)などによると、
USHGではまず11月下旬、ニューヨーク近代美術館内(MoMA)にある「ザ・モダン」で始め、来年末までに「ユニオン・スクエア・カフェ」や「グラマシー・タバーン」など残り全店で実施する。
メニュー値上げで対応
マイヤーCEOはチップ廃止の代わりに一部メニューを値上げするが「(顧客が支払う)食事の総額は現在と大差はない」と訴え、
値上げはあくまでチップ相当分(おおむねメニュー価格の21~25%)であると強調した。
米国が定める連邦最低賃金は時給7・25ドル(約870円)だが、レストランの接客担当者の場合、顧客からチップがもらえることを前提に2・13ドル(約255円)と低い。
ニューヨークなど大都市でも物価を考慮しつつも5ドル(約600円)に抑えられている。
このため接客係からは、チップが廃止されても以前のような収入の水準が維持できるのかを不安視する声が聞かれるという。
一方で、どのレストランでも接客係とチップをもらえない調理担当者との間に軋れきが生じ、訴訟沙汰になるケースも珍しくない。
そこでマイヤーCEOのように、チップ廃止とそれに伴う値上げによって、調理担当の報酬を上げて、才能のあるシェフらを集めて他店と差別化を図ろうとの動きが出てきた。
こうした動きはニューヨークの日本料理店で、まず顕著になり、広がりはじめている。
有名シェフ、トム・コリッチオ氏(53)が手掛ける高級レストラン「クラフト」も9月、ランチタイムのチップを廃止した。
コリッチオ氏はCNNマネーに「チップのために働くという考え方はもう過去のものだと思う」と語った。
接客係の不満、どう解消
しかし全米規模ではこうした動きはまだ少数派だ。全米レストラン協会もUSA TODAYに「チップ制度は飲食業界の何百万人もの従業員やレストランから強力に支持されている」と強調する。
米グルメサイト、イーターも「同様の試みはサンフランシスコの人気レストラン、アスターなどで短命に終わった」と指摘して、定着しないとみている。
ただ、米国では長年、チップは「良質なサービスへの対価だと認識されている」(ウォールストリート・ジャーナル)ことから、
チップ廃止が接客係のモチベーションの低下などにつながれば、利用客にも影響が出かねない。
また、チップ廃止自体の周知が行き届かないと、単なるメニュー価格の値上げと受け止められて顧客が離れていくことも懸念される。
客の理解を得ながら、接客係の不満と不安をどう解消できるか-。全米中のレストラン関係者が固唾をのんで見守っている。
ソース
産経新聞
http://www.sankei.com/premium/news/151023/prm1510230005-n1.html