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どうして酒を飲むと思い出せないのか 家にはきちんとたどり着けるのに…

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1:金吾中納言 ★ 2015/06/07(日) 22:54:43.02 ID:???*.net

パソコンを前にグズグズ、ダラダラ。ついつい寝坊、深酒……。そんなグズの思考回路を、脳科学者が解明。
積年の悪弊を取り除くヒントは、自分の頭の中にあった!
 接待を兼ねた会食で盛り上がったものの、翌日に思い返そうとすると、ところどころ記憶が飛んでいる。
仕事の話をしたことはうっすら覚えているが、細かい内容は覚えていない。
 どうしてお酒を飲むと、記憶がまだらになってしまうのか。東京医科歯科大学脳統合機能研究センターの
泰羅雅登先生は、記憶のメカニズムから説明してくれた。
 「記憶はためておく期間によって2つに分類されます。ちょっとの間だけ記憶する短期記憶と、永続的に
ためておく長期記憶です。
 私たちが普段体験することはまず短期記憶として覚え、それから重要なものだけで選び出して、 海馬という器官が働いて長期記憶に送ります」
お酒を飲むと、記憶を定着させるこのシステムがやられてしまう。
 「まず働かなくなるのが、短期記憶をためておく前頭前野です。お酒に酔って何度も同じ話を繰り返す人がいますが、 あれは前頭前野の働きが鈍くなって短期記憶の量が減り、少し前に自分で話したことを忘れてしまうからです。
 さらにお酒によって海馬の働きも悪くなります。海馬が働かなくなると、いったんは短期記憶として覚えたものが 長期記憶に送られません。そのため翌日になると、前夜に起きたことをきれいさっぱり忘れてしまうのです」
 酔っ払うと記憶のシステムに一時的な障害が起きる。ただ、不思議なのは、記憶がなくなるほど飲んでも 家にはたいていたどり着いているという点だ。
 「酔うと新しい記憶をつくりにくくなりますが、過去の記憶が使えなくなるわけではありません。 脳には、ナビゲーションニューロンという神経細胞があります。これは、通い慣れた道の風景、 つまり視覚情報に対して、『この信号は右に曲がる』といった指示を出す神経細胞です。 ナビゲーションニューロンは頭頂葉にあって、頭頂葉はお酒に強い。そのため前頭葉や海馬がやられて記憶が 曖昧になっても、家にはきちんとたどり着けるのです」
 もちろん家に帰れたとしても、大事な会話を忘れるようではビジネスパーソンとして失格だ。
やはりお酒は飲まないほうがいいのだろうか。泰羅先生は、「ほろ酔い程度なら、メリットのほうが大きい」とアドバイスをする。
 「人間は根本的に、うれしい・楽しい・好きなことをはやりたいが、嫌なことはやりたくないという行動規範を持っています。 ただ、それでは社会生活が送れないため、理性によって折り合いをつけています」
「脳でいえば、前頭前野で理性を働かせて、情動を司る辺縁系を抑制している状態です。2つのバランスが うまく取れていればいいのですが、なかには理性で情動を抑え込みすぎて強いストレスを抱えている人もいます。 バランスを取るには前頭葉の働きを少し緩めるといいのですが、自分の意思で前頭葉の働きをコントロールするのは困難。 そこでアルコールの力を借りて前頭葉の働きを弱め、バランスを取ってあげるのです」
 「飲みすぎないことが原則ですが、万が一、飲みすぎてもトラブルにならないように、気の合った仲間と 楽しむ飲むことを心がけてください」
http://www.sankeibiz.jp/compliance/news/150607/cpc1506071715002-n1.htm