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【フィギュア】羽生選手に「感動」するだけでよいのか?誤ったスポーツ観が選手生命を奪う 脳震盪後1日は安静にすべき

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1:動物園φ ★@\(^o^)/ 2014/11/09(日) 12:17:14.46 ID:???0.net

羽生選手に「感動」するだけでよいのか? 誤ったスポーツ観が選手「生命」を奪う 脳震盪後、1日は安静に
内田良 | 名古屋大学大学院教育発達科学研究科・准教授
2014年11月9日 6時0分
羽生選手の姿に「感動」の問題点
この週末(11/8-9)、スポーツ医学の中核を担う「日本臨床スポーツ医学会」の学術集会が東 京で開かれている。脳震盪(のうしんとう)に関する調査研究がいくつも発表され、日本のスポーツ 界において、脳震盪への対応が喫緊の課題であることを感じさせてくれる。
まさにその最中に、羽生結弦選手の事故が起きた。それは端的にいうと、(脳震盪であったとすれば) その事後対応は、多くのスポーツドクターが目を疑う光景であったといってよい。
フィギュアスケートのGPシリーズ第3戦。羽生結弦選手は、フリー演技前の練習中に中国の選手と 正面衝突し、顔面からリンクに倒れていった。羽生選手は、一度は起き上がろうとしたものの起き上 がることができず、リンクに仰向けになった。脳震盪の症状があったのではないかと疑われる。
なお補足までに言っておくと、「脳震盪」とは、意識消失のみを指すわけではない。頭痛、吐き気、 バランスが悪い、めまい、光や音に敏感など、その症状は多岐にわたる。このことさえ、一般にはま だよく知られていない。
話を戻そう。羽生選手は、倒れてから10分後には練習に復帰した。そして、さらに本番にも登場し た。本番は転倒をくり返しながらも、幸いにしてなんとか演技を終えることができた。
さて、ここで最大の問題は、その姿を、マスコミや観客、視聴者は、「感動した」「涙が出た」とた たえたことである。
羽生選手側にもさまざまな事情はあっただろう。今回はそのことは置いておくとして、この事案から、 脳震盪の怖さと日本のスポーツ文化のあり方について考える必要がある。
「魔法の水」の時代はもう終わった
「魔法の水」という言葉をご存じだろうか。ラグビーの試合中に選手が脳震盪で倒れたときに、ヤカ ンに入れた水(=魔法の水)を選手の顔にかける。選手は水の刺激で気を取り戻し、競技に復帰する。
観客はそれを、拍手でもってたたえる。
いま、プロの公式戦でそのような姿をみることはなくなった。なぜなら、脳震盪の症状があらわれた 場合には、試合を続行してはならないという考えがスポーツ医学の常識となったからである。「魔法 の水」の時代は、もう終わったのである。
なぜ、試合を続行してはならないのか。
脳震盪について考えるときには、交通事故による脳震盪とスポーツによる脳震盪のちがいを認識する とよい。その決定的なちがいというのは、スポーツでは脳震盪を含む脳損傷が、「くり返される」可 能性が高いということである。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/ryouchida/20141109-00040588/