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https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1587028.html
白根 雅彦 2024年4月25日 08:00
インフラゼロでも暮らせる家
注文住宅の「無印良品の家」を展開するMUJI HOUSEは、実証実験中のオフグリッド住宅「インフラゼロでも暮らせる家」のプロトタイプをプレス向けに公開した。同実証実験の一環として、5月と7月、9月の週末に試泊してくれるモニターを募集する。
まだ実証実験段階の住宅だが、2025年以降に実用化・商品化することを目指している。今回公開されたのは事業化前のプロトタイプで、実際の商品は異なる仕様になる可能性がある。
上下水道・電気・ガスがなくても暮らせる家
MUJI HOUSEは普通の注文住宅も扱っているが、「陽の家」など、自然に囲まれた環境に適した住宅も手がけている。開発中の「インフラゼロでも暮らせる家」は、そうしたコンセプトをさらに突き詰めた住宅で、水・電気・ガスといったライフラインが届いていない場所でも持続的に住めるような仕組みが搭載されている。
屋根に加え、外壁にも太陽光発電パネルを搭載
まず電気については、屋根と外壁の一部に太陽光発電パネルを装着し、大容量の蓄電池も搭載することで、電力会社の系統に接続しなくても電気を使えるようにしている。ガスは使わず、キッチンはIHコンロ、給湯器はエコキュートを使っている。
開発中の水循環システムはかなりの面積を占めている
水についても、水循環システムを搭載していて、上下水道網に接続しなくても、キッチンやシャワーなどを利用できる。キッチンやシャワーの排水を回収し、飲用できるレベルにまで浄化できるという。ただし水循環システムは独自のものを開発中のため、専有面積が広かったりと現段階では未完成な部分がある。
バイオトイレ。攪拌や加熱に電気を使う
トイレについては山小屋などにも使われるバイオトイレ(コンポストトイレ)が採用されている。これは微生物によって排泄物を分解するトイレ。おがくずと排泄物をかき混ぜ、温度制御もすることで分解しやすい環境を作り出し、トイレとしては1日20回程度の使用に耐え、生ゴミやトイレットペーパーも分解できる製品が採用されている。
場所を問わないトレーラーハウス だけど木造
「インフラゼロでも暮らせる家」は、トレーラーハウスとして作られている。車検が必要で、重量や大きさなどは車両としての制限を受けるが、建築物ではないので建築確認申請などは不要で、固定資産税もかからず、通常の建築に制限のある土地にも設置できる。
設置風景。トレーラーで牽引して移動・設置する
1棟のサイズは幅2.3m・長さ5.3m。室内高は高いところで2.3m(片流れ屋根で左右で高さが異なる)。トレーラーはもっと大きなサイズ、法的には幅2.5m・長さ12m・高さ3.8mまで作れるが、3.5トンという制限もあるので、住居部を含めた重量を考慮した結果、今回は2.3m×5.3mのサイズを採用したという。
(略)
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