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AI無断学習に「歯止め」 文化庁素案を了承

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1 :2024/01/16(火) 06:55:33.18 ID:V0iPoKXq9.net

国の文化審議会の小委員会は15日、文章や画像を作る生成人工知能(AI)の開発や利用で権利侵害につながる恐れのあるケースについて、考え方を示した文化庁の素案を了承した。

著作権法が原則認めているAIによる著作物の無断学習に、現行法の運用で「歯止め」をかけ、AIの開発と権利保護の両立を図る内容。委員の意見を踏まえた上で一般からも意見を募り、2月下旬にも最終案を取りまとめる。

生成AIは、インターネットの大量のデータをあらかじめ学習し、利用者の指示に応じて文章や画像、音声などを作る。

素案は特定のクリエーターの作品のみを学習させたAIの開発は、権利侵害の可能性があるとした。利用者がオリジナル作品を認識した上でAIに作成を指示した場合も該当し得ると指摘した。

ただ作風が似ている程度なら問題ないとし、委員からは「似た生成物が出回ってクリエーターに悪影響が出ても、侵害につながらないと断言するのは違和感がある」との意見が出た。

権利侵害につながりかねない例としては、報道機関や学術論文の出版社などがデータベースとして有償提供する情報を無償で使う場合も挙げた。利用者の質問への回答に著作物の一部が含まれるケースも法に触れる恐れがあるとしたが、短い引用のような「軽微利用」は認められるとした。

一方でAIの学習対象からの除外は、著作権者の意思表示だけでは困難との見方を示した。集約して販売されることが見込まれる各データの学習は、著作権者の利益を損ないかねず、複製防止といった技術的対策を講じた情報は除外対象になり得ると説明した。

AIと著作権を巡り、日本新聞協会はAIの学習に著作権者の許諾を必要とするなどの法改正を求めている。ただ文化庁は法解釈を整理して対応する方針を示している。〔共同〕

日本経済新聞
2024年1月15日 22:06更新
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE158X30V10C24A1000000/