1 :2023/09/03(日) 06:50:58.44 ID:GFiLr4Hn0.net
ドラマや映画ではタイムリープなどにより、主人公が人生をやり直すことでさまざまなストーリーが展開していく。
なぜこうした作品が増えているのか? その背景と危うさについてコラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。
中略
「人生をやり直せる」の誤解と危うさ
ただ、ファンタジーの定番設定は、「安易すぎて物語に入り込めない」「使い古され、見飽きたもの」などとみなす人が少なくありません。
タイムリープから転じて「○周目の人生」をフィーチャーした『最高の教師』も、「流行りに乗った」と否定的な見方をする人がいるなど、「好きか嫌いか」二分されやすいコンセプトなのでしょう。
さらに「死んでしまっても2周目の人生がはじまる」というストーリーは、「死んでもリセットできるなら問題ない」「死んでもやり直しが効く」という誤解を与えてしまう危険性の指摘があります。
毎年2万人以上の自殺者がいる中、「学園ドラマでこのような設定は若年層に悪影響を及ぼすのではないか」という声も見かけました。
しかし、『最高の教師』は、そんな安易さや流行りに乗るようなムードを感じさせず、自死に対するメッセージを込めたさらなる設定を用意していました。
1周目で自死を選んでしまった鵜久森に「3周目の人生は絶対にない」という確信的な感覚を持たせ、「だから未来を変えるために今を必死に生きる」という懸命な姿を描いたのです。
第6話では鵜久森の「絶対に自分で自分の終わりを選ぶべきじゃない。絶対にそうすべきじゃない。だって生きてれば変わるときが絶対に来るから」
「私は生きたい。死にたくない」というセリフがありました。さらに鵜久森は九条に「無自覚に人を傷つける世界を少しでも変えてほしい」という願いを託して2周目の人生を終了。
「自死を選んだ人に2周目の人生があったとしても、運命を変えて生き続けられるわけではない」という展開を見せることで、自死の抑制につなげたかったのではないでしょうか。
『最高の教師』『ブラッシュアップライフ』『東リベ』…エンタメ界で「○周目の人生」が増える背景と危うさ
https://news.yahoo.co.jp/articles/2df0272732a0985ec261b8e0d1a0adf456a663af