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【受験シーズン】「MARCH受験は甘くない」国立狙いの受験生が“滑り止まらない”ワケ

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1 :2023/02/21(火) 14:14:57.75 ID:m2Qd2zCA9.net

日刊SPA!2023年02月21日 井川意高×藤沢数希
https://nikkan-spa.jp/1890363

全国の中学受験は終了、大学受験もピークを迎え、国公立大学の二次試験が近づいてきた。受験生とその親御さんにとっては勝負の季節だ。少子化が進むなかでも、受験競争は過熱する一方。現代の教育産業に鋭く切り込んだ『コスパで考える学歴攻略法』(新潮新書)の著者である藤沢数希氏と、東大法学部卒で大王製紙会長と輝かしい経歴を持ちながら“106億円をカジノで失った男”として知られる井川意高氏が対談。後編となる今回は、国立大学と私立大学における受験の性質や学費から見る「日本の教育の格差問題」について、二人の意見を語ってもらった。

■東大狙いの受験生でもMARCHはあなどれない
――藤沢さんは以前Twitterで「MARCHを甘く見てはいけない」という旨の発言をされていました。

藤沢:理系は私立と国立で入試科目に大きな違いがないので、上位国立大学を狙っている受験生なら中堅の私立大学なら順当に受かることが多いのですが、文系は国立と私立ではほぼ違うゲームなので、5教科勉強しないといけない国立狙いの受験生が意外と滑り止まりません。MARCHなんかは、地方旧帝大合格者もかなり落ちています。私立文系は国語・英語・社会の3科目、あるいは英語・社会の2科目だけなんで、英語が相当に強くないと、国立受験生もこうした少数科目に特化して勉強してくるスペシャリストに負けてしまいます。東大に受かったけど、早慶には落ちたという人はけっこういます。

井川:それはそうですよね。ある程度はカバーできるかもしれないけど、教科が少ない分問題の深さが違う。私が受験した当時は、早稲田の日本史なんか年号どころか月まで覚えていないといけなかった。東大には受かったけど、早稲田には受からなかったかもしれないなあ。

藤沢:東大受験だと5教科すべてが得意な受験生はいいのですが、そんな人はごく少数で、たいていは不得意科目の失点を得意科目でいかに挽回するか、という戦いになる。英語が得意で東大A判定やB判定なら早慶文系は滑り止めになるのですが、英語が不得意で国語や社会で稼ぐタイプだと早慶はなかなか危うくなります。井川さんの場合は、お父さんの教育のおかげで英語が得意科目だったから、早慶をもし受けていたら楽勝だったでしょうね。

井川:親父は慶應文学部の英文科ですからね(笑)。

藤沢:井川さんの筑駒ももちろんですが、麻布や武蔵なんかの名門校では、英語と世界史で早慶やMARCHなんかの私立文系を狙うみたいなことはほとんどありません。ちゃんと高校数学をやって東大を目指します。しかし、東京の2、3番手の進学校だと、東大はもちろん一橋や東工大なんか学年で1人出るかどうかなんですが、こういう私立高校は、もう堂々と高2から数学が選択科目になっちゃって、早慶文系コースみたいに早慶やMARCHに特化した授業が始まるんです。MARCHはこうやって、国語と英語と世界史だけを2年間ひたすら勉強した2番手進学校の人たちとの戦いになるんですよ。

■親の経済力により広がる教育格差
――早慶やMARCHなどは人気ですが、私立大学はやはり学費が高くなります。学費と日本の教育について、どのようにお考えですか?

藤沢:日本は格の高い大学ほど学費が安くなっていきます。たとえば私立大学では格の高い慶応大学なんかは中堅私大より安いですし、もっと格の高い東大や京大は国立なのでさらに学費が安くなる。しかし、こうした格が高く学費が安い国立大学の椅子は、やはり私立の中高一貫校の生徒たちが多数取っていきます。つまり、教育にお金をかけられる裕福な家庭ほど、逆に大学では学費が安くなるという恩恵を受けやすい。一方、裕福でない家庭の子供が中堅以下の私立大学に行っているという現状があります。

井川:親の経済状況によって、教育活差が生まれてしまうということですね。

藤沢:日本は公立中学や公立高校の教育もしっかりしているわけで、実際にほとんどお金をかけずに自分で参考書を勉強して東大に入ってくる人は毎年いくらでもいる。そういう意味で、日本は諸外国よりは逆転しやすい教育制度だとは思います。しかし、やはり、トップ校以外の公立高校から国立大学に行くことは難しい。それならそれで、高卒で働けばいいんだけど、やはり大卒の方がいいということで、なんだかんだで大学進学率は年々高まっています。

井川:今の時代、せめて子供には大学くらい出させてあげたいと思うのが親心ですね。でも、奨学金を借りて無理して大学に入って卒業したはいいものの、社会人になってからはその借金を背負わされてしまう。今返済している人の中には1.5%前後の固定金利の人もいますからね。この低金利の時代に暴利です。

※長文の為一部略。全文は出典先で。