1 :2022/11/26(土) 10:54:21.00 ID:n5UObpUe9.net
組合創設以来初、手術遅れる可能性
「看護職員は、低賃金や危険な人員配置、そして患者に適切なケアができないことにうんざりしている」。英国の看護師らで作る労働組合「ロイヤル・カレッジ・オブ・ナーシング」(RCN)のパット・カレン事務局長は25日に声明を発表し、12月15、20日にストを行うことを明らかにした。英メディアによると、同組合が創設された1916年以来、英国で看護師のストが実施されるのは初めて。ストにより全国で約3万件の手術に遅れが出る可能性があるという。
だが政府側は応じる気配はない。バークリー保健・社会福祉相は英紙への寄稿などで「これまでも一定の賃上げをしてきた」と度々主張し、その結果、今後は新たに資格を得た看護師には「年間約3万1000ポンド(約520万円)が支払われる」と説明。これは看護師と納税者の双方にとって「バランスがとれた」額としている。
ストを行う業界は多岐にわたる。英北部スコットランドでは24日、教員によるストが拡大し、多くの小学校が休校になった。全国で郵便事業を運営する「ロイヤル・メール」で配達や集荷に携わる従業員も、クリスマスに向けて数日間のスト実施を決めた。このほか、首都ロンドンでは鉄道やバスのストも断続的に実施され、公共交通機関の混乱が続く。
背景にあるのは異常な物価高だ。ロシアによるウクライナ侵攻の影響もあり、英国では食料品やエネルギー料金などが高騰。10月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で11・1%上昇し、41年ぶりの高水準を記録した。賃上げがあっても物価上昇がそれを上回る状況が常態化し、国民生活は厳しさを増している。【ロンドン篠田航一】
毎日新聞 2022/11/26 10:36(最終更新 11/26 10:36) 835文字
https://mainichi.jp/articles/20221126/k00/00m/030/085000c