1 :2022/10/28(金) 22:20:50.82 ID:zHlmRhcq9.net
日銀が金融緩和策の維持を決定…歴史的円安でも「今すぐ金利引き上げは考えていない」と黒田総裁
日銀は28日の金融政策決定会合で、長短金利を低く抑える現状の大規模緩和策の維持を決めた。輸入物価の高騰に影響を与える、32年ぶりの歴史的な円安進行の是正に動かず、低金利のもとで経済の底上げを支援するとの姿勢をあらためて鮮明にした。
同日発表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では、本年度の物価見通し(値動きの激しい生鮮食品を除く)を前回7月から0.6ポイント引き上げ、前年度比2.9%増とした。2023、24年度はエネルギーや食品の価格上昇が次第に落ち着くとして、同1.6%増で、物価の2%目標に達しないとする。
物価高と円安進行に引きずられるように、日銀は展望リポートの発表のたびに物価見通しを引き上げている。金融政策の修正が徐々に現実味を帯びつつあるとの観測もみられるが、会合後の会見で黒田東彦はるひこ総裁はこの見方を一蹴。「今すぐ金利の引き上げや、(緩和の)出口が来るとは考えていない」と述べた。
日銀は賃金アップを伴う物価上昇を重視しており、黒田氏は「ベースアップ(ベア)が重要だ。3%の実質的賃上げがないと、国民生活が向上する中での2%の物価安定目標を達成できない」と強調。来春の春闘の結果を見極める考えを示した。
日銀の政策が円安を誘発していることについても黒田氏は「金融政策の目的は為替ではなく、物価目標の達成だ」と、あらためて反論。今後も利上げを続ける米国と日本との金利差が、円安を進行させやすい構図は続きそうだ。政府が円安是正の為替介入や経済対策を実施しても、焼け石に水となりかねない。(皆川剛)
東京新聞 2022年10月28日 20時27分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/210751