1 :2022/08/31(水) 08:40:30.92 ID:rsSdQmTy9.net
世論の逆風の中で準備が進む安倍晋三元首相の国葬。旧統一教会問題で揺れる岸田政権が、実施理由に挙げるのが「弔問外交」だ。来日する要人の格や参列国数が注目されてきたが、今回は仮に国葬が行われたとしても、盛り上がりに欠けるという予想もある。そもそも「弔問外交」はいつから始まり、どんな効果があるのか。歴史をひもといてみた。(特別報道部・西田直晃、宮畑譲)
◆元外交官「下準備なし。意義深いものにならない」
政府の過去の国会答弁によると、弔問外交は「元首等の葬儀に参列した各国の要人の間で行われる外交」を指す。
ただ、国連やサミットのような交渉があるわけではない。元外交官の天木直人氏は「葬儀とは別に参列者が一堂に会する場はあるが、私の記憶では、特定の外交課題を話し合うことはなかった。副次的にもたらされるものがあるとしても、成果を期待しにくい」と証言。元外交官で平和外交研究所の美根慶樹代表も「どういうクラスの代表が来るかは、そのときどきの状況による。外交で結果を出すには準備が必要。下準備を経ずに元首級の人物と会っても、意義深いものにはならない」と強調する。
安倍氏の国葬が行われた場合、誰が訪れるのか。今のところ米国のハリス副大統領やカナダのトルドー首相、インドのモディ首相らが参列を表明している。
だが、当初は出席の意向だったマクロン仏大統領が「内政の予定」を理由に撤回。ロシアのプーチン大統領はウクライナ侵攻で日本政府の制裁対象となり、不参加が決定的だ。
◆「シンゾー・ドナルド」のトランプ氏は参列せず
同盟国の絆をアピールしてきた米国は、現・前大統領が不参加に。日米関係に詳しい明治大の海野素央教授は「バイデン大統領は11月の中間選挙での勝利に躍起。現職大統領には不利な選挙にもかかわらず、上下両院で善戦の兆しが出ており、国内を離れないためにハリス氏の訪日を決めた」と説明する。
安倍氏と蜜月関係を築いたトランプ前大統領についても「機密情報持ち出しが、米国民の一番の関心事だ。家宅捜索されたトランプ氏はリークした人物を捜し出すことに必死。大統領選再出馬のためにも国葬どころではない」という。
安倍氏は「地球儀を俯瞰する外交」を掲げていたが、元首級の参列者は限定的。さらに海野氏はこう指摘する。「日本の国論が二分されていることも米国は分かっている。儀礼以上の外交成果が期待できる場にはならないのでは」
◆吉田茂氏国葬も元首級出席の記録なし
安倍政権で関係が冷え込んだ中国の動向はどうなるか。明治大の羽根次郎准教授(現代中国論)は「エネルギー危機に伴う物価急騰は今後も深刻化する。親中派の二階俊博元幹事長が国葬擁護にかじを切ったのは、対中関係の再構築で国民生活の改善を図るため、国葬を利用したい思惑がありそうだ」とみる。
「日中国交正常化50年でもあり、習近平国家主席とはいかなくても、李克強首相や王毅外相といった対日政策に影響力を持つ人物が訪れるのでは。逆にそれなりの人物が来なければ、日本のメンツはつぶれる」
ちなみに戦後唯一の国葬だった1967年の吉田茂元首相の葬儀には、西ドイツ下院議長、中華民国(台湾)国民政府秘書長、元連合国軍最高司令官のリッジウェー氏らが来訪。72カ国の駐日大使やその妻らも含め136人が参列したが、元首級の名前は記録にない。国葬終了後の夜、外国代表へのレセプションが首相官邸で開かれたことだけが短く記されている。
◆元外交官「下準備なし。意義深いものにならない」
政府の過去の国会答弁によると、弔問外交は「元首等の葬儀に参列した各国の要人の間で行われる外交」を指す。
ただ、国連やサミットのような交渉があるわけではない。元外交官の天木直人氏は「葬儀とは別に参列者が一堂に会する場はあるが、私の記憶では、特定の外交課題を話し合うことはなかった。副次的にもたらされるものがあるとしても、成果を期待しにくい」と証言。元外交官で平和外交研究所の美根慶樹代表も「どういうクラスの代表が来るかは、そのときどきの状況による。外交で結果を出すには準備が必要。下準備を経ずに元首級の人物と会っても、意義深いものにはならない」と強調する。
安倍氏の国葬が行われた場合、誰が訪れるのか。今のところ米国のハリス副大統領やカナダのトルドー首相、インドのモディ首相らが参列を表明している。
だが、当初は出席の意向だったマクロン仏大統領が「内政の予定」を理由に撤回。ロシアのプーチン大統領はウクライナ侵攻で日本政府の制裁対象となり、不参加が決定的だ。
◆「シンゾー・ドナルド」のトランプ氏は参列せず
同盟国の絆をアピールしてきた米国は、現・前大統領が不参加に。日米関係に詳しい明治大の海野素央教授は「バイデン大統領は11月の中間選挙での勝利に躍起。現職大統領には不利な選挙にもかかわらず、上下両院で善戦の兆しが出ており、国内を離れないためにハリス氏の訪日を決めた」と説明する。
安倍氏と蜜月関係を築いたトランプ前大統領についても「機密情報持ち出しが、米国民の一番の関心事だ。家宅捜索されたトランプ氏はリークした人物を捜し出すことに必死。大統領選再出馬のためにも国葬どころではない」という。
安倍氏は「地球儀を俯瞰する外交」を掲げていたが、元首級の参列者は限定的。さらに海野氏はこう指摘する。「日本の国論が二分されていることも米国は分かっている。儀礼以上の外交成果が期待できる場にはならないのでは」
◆吉田茂氏国葬も元首級出席の記録なし
安倍政権で関係が冷え込んだ中国の動向はどうなるか。明治大の羽根次郎准教授(現代中国論)は「エネルギー危機に伴う物価急騰は今後も深刻化する。親中派の二階俊博元幹事長が国葬擁護にかじを切ったのは、対中関係の再構築で国民生活の改善を図るため、国葬を利用したい思惑がありそうだ」とみる。
「日中国交正常化50年でもあり、習近平国家主席とはいかなくても、李克強首相や王毅外相といった対日政策に影響力を持つ人物が訪れるのでは。逆にそれなりの人物が来なければ、日本のメンツはつぶれる」
ちなみに戦後唯一の国葬だった1967年の吉田茂元首相の葬儀には、西ドイツ下院議長、中華民国(台湾)国民政府秘書長、元連合国軍最高司令官のリッジウェー氏らが来訪。72カ国の駐日大使やその妻らも含め136人が参列したが、元首級の名前は記録にない。国葬終了後の夜、外国代表へのレセプションが首相官邸で開かれたことだけが短く記されている。
東京新聞 2022年8月31日 07時33分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/198976
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