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ずっと子供部屋にいるのはオジサンだけではない…「実家暮らしの男性」をバカにする風潮の罪深さ

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1 :2022/08/23(火) 12:43:02.21 ID:ZloSh1qI9.net

■親元で暮らす未婚者の割合は男女で変わらない
「子ども部屋おじさん」とはもともと某匿名掲示板の中で蔑称として使われた言葉であり、2014年が初出と言われています。
そんな「子ども部屋おじさん」こそが現在の少子化の元凶であるかのごとき論評が2019年に公開された際には、ツイッターでトレンド入りするほど炎上しました。

未婚人口は男性だけが増えているわけではないし、中年になっても親元に住み続ける未婚は男性だけでもない。
にもかかわらず「中年男性を叩けば話題になる、PVが稼げる」という安易さで適当な論評を出しているのだとしたら、そっちのほうが問題でしょう。

「子ども部屋おじさん」などという言葉をわざわざ使わずとも「親元未婚」で意味は十分通じます。

加えて事実も確認しておきましょう。国勢調査を基に親元で暮らす40代以降の中高年未婚者の割合をみると、2015年も2020年も驚くほど男女一致しています。
全年代でも6割強の未婚者は親と同居です。むしろ2000年と比べても、40~50代の親元未婚率はさほど上昇しているとはいえません。
男女での違いもありません。使う必要はないが、あえて使うとすれば「子ども部屋おじさん」と「子ども部屋おばさん」と言わねばならないでしょう。

(中略)

■実家暮らし無職の理由1位は「病気・けが・障害」
もちろん、中には働きもせず、それこそ親に依存している親元未婚もいるかもしれません。
しかし、それは別に昭和の時代でも存在していたし、働いていない親元未婚がすべて「なまけ」や「甘え」による無職であるとも限りません。
病気やけがで働きたくても働けないのかもしれないわけです。

また、若年層と違って40代以降ともなれば、70歳を超える親がいます。
中には親の介護のために、一人暮らしから親元に復帰した親元未婚者もいるはずですし、その割合も増えています。

そうした場合、最悪介護離職を余儀なくされた人もいます。仮に中高年親元未婚の年収が低いという現象があったとしても、
それは介護離職したことに起因する場合もあり得るのです。

ちなみに前掲した年金シニアプラン総合研究機構の2020年調査によれば、
親元未婚が無職となった理由の1位は男女とも「病気・けが・障害のため」で男性49.6%、女性44.1%であり、
親元未婚となった理由に「親の介護のため」と回答した割合は男性10.9%、女性10.4%です。

(中略)

■男女差も年代差も、ましてや趣味の差もない
個々人の事情はさまざまです。未婚である理由も、誰もが「結婚したいのにできない」という不本意未婚者ばかりではありません。
「結婚する意志のない・結婚する必要性を感じない」選択的非婚の人たちも大勢存在します。

未婚化の要因に、経済的要件があることは否定しません。
特に男性の場合は、働いているにもかかわらず「金がないから結婚できない」と愚痴を言いたくなるような給料の人たちもいるでしょう。
残念ながら、男性の場合、結婚相手の条件として「経済力」は足切りとして使われてしまうものでもあり、事実、生涯未婚率は年収が低ければ低いほど高くなります。

しかし、それは親元であろうと一人暮らしであろうと変わらない。どんな趣味を楽しんでいるかはもっと関係ない。
事実に基づけば、親元未婚率は男女の差も年代の差もないし、親元未婚が経済的自立をしていないと断じることもできない。
確たるエビデンスのない推測を思い込みで結論づけるべきではありません。

(全文はソースにて)
https://president.jp/articles/-/60759