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【大学】薬学部急増、2025年度以降は新設認めず…将来的な「薬剤師余り」に対応

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1 :2022/07/20(水) 06:37:31 ID:cUmGXqwI9.net

読売新聞2022/07/19 15:00
https://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyoiku/news/20220719-OYT1T50166/

 文部科学省は2025年度以降、原則として大学の6年制薬学部の新設や定員増を認めない方針を固めた。将来的な薬剤師余りや、近年の薬学部の急増による定員割れなどに対応する。

 22日の有識者会議で、薬学部の新設・定員増の抑制案を示し、今年度中の設置認可基準の改正を目指す。早ければ25年度から、6年制薬学部の新設や定員増加は原則、できなくなる。

 厚生労働省によると、薬剤師の総数は45年には、病院や薬局で必要な人数(33万~40万人)を10万人程度、上回るとみられる。薬剤師が過剰になると、就職難や待遇の悪化などを招きかねない。

 「薬剤師余り」の背景には、近年の薬学部の急増がある。医療の高度化などに伴い、薬剤師を養成する薬学部は06年度、4年制から6年制になった。この前後から6年制薬学部の新設が相次ぎ、06年度の66大学67学部から、21年度は77大学79学部となった。このうち26大学には、薬学の基礎を学ぶ4年制も併設しているが、薬剤師国家試験受験には原則、6年制課程の履修が必要となる。

 医師や歯科医師、獣医師を養成する大学は原則、新設や定員増は認められていない。薬学部は大学が自由に申請でき、法令に適合すれば認可されてきた。

 6年制薬学部を持つ私大58校(60学部)の3割は、入学定員充足率が80%以下にとどまる。また、6年で卒業し、ストレートで国家試験に合格できる学生は私大では6割に満たない。薬剤師には、医師らと連携し、患者への薬物療法や健康増進に関わるなど専門性が期待されるが、薬学教育の質低下も指摘される。

 一方で、薬剤師は都市部に偏在しており、特に地方の病院で不足している。厚労省の調査では、病院の薬剤師充足率は、愛知県や兵庫県の98%に対し、群馬県や青森県は5~6割台だった。このため文科省は、25年度以降も例外として、薬剤師不足の地域では新設や増員を認める方針だ。

 文科省は、定員充足率や国家試験合格率が低い私大に改善を促してきた。今後は定員割れの大学に対し、助成金の減額や不交付も検討する。