1 :2022/06/16(木) 14:44:49.40 ID:DLBsb+TC9.net
衆院予算委員会を舞台に「ソーリ、ソーリ」と時の首相を追及した〝リベラルの旗手〟も、昨年秋の衆院選で落選し、議員バッジを失った。
与党ペースで進む国会の様子にじくじたる思いを抱えながら回った地域は44都道府県(14日時点)。辻元氏は各地の声を国政に届けようともがいている。
「強い野党を作りたい。立民の男の子たちは、ちょっと、ひ弱な子もいてるんです。修羅場を踏んだ女がガチっといきますわ」
「ある女性が『辻元さん、わりかし穏やかなのね』って。私だって一日中『ソーリ、ソーリ』言うてるわけじゃない」
14日夕。JR仙台駅前でマイクを握った辻元氏は自身のキャラクターについて硬軟両面でこうアピールした。
たすきに書かれた文字は「へこたれへん」。頭を下げて回る姿には写真撮影をせがむ通行人が相次ぐ。
地元の立民関係者も思わず「党代表の泉健太さんより人が集まる‥」と漏らす。
辻元氏は平成8年の衆院選で社民党から初当選し、民主党などを経て、29年の立憲民主党の結党に関わった。
だが、昨年10月の衆院選で敗れる。有権者にNOを突きつけられた辻元氏は、介護ボランティアなどに関わりながら、自問自答の日々をおくった。
今年1月、平成12年から地盤とする大阪10区を離れ、参院選比例代表に臨む決意を表明した。
「狭い所でやるより、全国でいろいろな課題に取り組む方がええやろ」といった地元支援者の後押しがあったためだ。
「やっぱり黙ってられへんという気持ちが強かった。次の衆院選を待つ間に、日本が壊れていくんじゃないかって。
しんどい声をあげる人たちが3、4年している間に立ち行かなくなるんじゃないかって」
辻元氏はこう語る。
国会議員に与えられる鉄道乗車証(通称・JR無料パス)も当然ない。経費節約のため、全国行脚では可能な限りスタッフを連れず1人で行動する。
危険回避のため、防犯ブザーを懐に忍ばせ、宿泊先は自分でインターネット予約する。
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辻元氏はネット上で保守層から批判される場面も多い。実は議場外では辻元氏が話す議員は与野党を問わない。
直前まで厳しく批判していた閣僚らに対しても、愛想よくしゃべりかける。
そんな辻元氏の交友関係は広い。平成29年12月に東京・永田町の憲政記念館で開いた辻元氏のパーティーには立民など身内の野党議員のほか、
公明党の太田昭宏前代表、外相だった自民党の河野太郎広報本部長、中谷元・元防衛相ら与党議員も数多く駆けつけた。
異彩を放ったのが辻元氏の政治スタンスからもっとも遠そうな自民・安倍派(清和政策研究会)の大御所、森喜朗元首相。
森氏は「辻元氏が人の心をつかむのは演説だけじゃない。人柄だ。『自民に来てくれていたら良かったなぁ』と思うこともあった」と持ち上げてみせた。
一方、追及型の議員にとって致命傷ともいえるファクト軽視の姿勢もみられた。
辻元氏は14日の仙台演説で、米国の核兵器を自国領土内に配備して共同運用する「核共有(ニュークリア・シェアリング)」を挙げ、こう言った。
「核共有とか急に勇ましいことをいう人が増えてきた。どうですか、皆さん。日本は核兵器を持つんですか!どこに置くんですか!
核兵器を持つためには核実験をやらないといけない。狭い国土の日本のどこでやるんですか!」
核共有は非核保有国が米国の核兵器を自国の基地に受け入れ、有事の際に共同作戦計画に基づき使用する仕組み。核共有といっても日本が核を持つわけではない。
演説を終えた辻元氏は肩掛けカバンひとつ、自ら新幹線の券売機に向かうと慣れない手つきで通路側の指定席を購入し、帰路についた。(奥原慎平)
https://www.sankei.com/article/20220615-QBP3VTS5SFIHBASP46HSIZ344A/