1 :2022/04/22(金) 04:06:26 ID:QsOwIXGS9.net
恋愛支援のため、教育に「壁ドン」を組み込むことなどが提案された、内閣府の研究会の議論が波紋を呼んでいる。20日に行われた立憲民主党のヒアリングでは「姿勢が問われる」と批判が相次いだ。
この研究会の名称は、「人生100年時代の結婚と家族に関する研究会」。内閣府によると、「結婚や家族に関する変化をデータを用いて多面的に明らかにし、課題を整理する」のを目的に昨年4月に設置された。山田昌弘・中央大教授が座長を務め、有識者6人がこれまで月1回、リモート形式で会合を持ってきた。
問題となったのは、今月7日開催の会合だ。メンバーの1人で成蹊大学の小林盾教授(社会学)が、「恋愛格差社会における支援の未来形」と題した資料に沿って説明。データをもとに「男女とも恋人が多いほど、結婚し、豊かで幸せ」とし、恋愛支援のために教育に「壁ドン、告白・プロポーズの練習、恋愛ゼミ」などを組み込むことを提案した。「壁ドン」は、男性が女性を壁に追い詰め、壁に手をついて強引にせまることだ。
資料には、小林教授の著書を引用する形で、「男女ともハンサム、美人ほど恋愛経験豊か(女1.5倍、男1.7倍)」「男性はとりあえず清潔感、絶対ほしいんで」「男性は80キロ、女性なら60キロ超えたら、もう恋愛の資格ないでしょ」などとも書かれていた。
配布資料が内閣府のサイトに掲載されるとSNS上で批判が相次ぎ、野党側からも問題視する声が上がった。
立憲民主党は20日、党ジェンダー平等推進本部を開き、内閣府男女共同参画局からヒアリングを行った。同本部長代行の岡本章子衆院議員は「(壁ドンは)嫌な人からすると、脅迫以外の何ものでもないという意見もある」と指摘した。
また、打越さく良参院議員は「誰にヒアリングするかは、男女共同参画局としての見識が問われる」と追及。柚木道義衆院議員も「(結婚研究の)本質的な問題は、制度的な選択的夫婦別姓などにスポットを当てることではないか」と指摘した。
こうした指摘に対し、同局の担当者は「資料は(大学教授が)研究成果を述べたもので、政府の公式見解ではない」と説明。そのうえで「今後報告書のとりまとめでは誤解のないよう、不快な思いをされることのないようきちんと留意したい」と述べた。
同研究会について、野田聖子・少子化担当大臣は15日の閣議後会見で、「日本では結婚が出生の大前提。結婚に至る結びつきの87.9%が恋愛。恋愛できる環境についてリサーチすることは(少子化対策の)プロセスのスタートライン」と話した。その上で、「恋愛・結婚は個人の自由な意思決定に基づくもので、(研究会で)発表されたものが、特定の価値観を押しつけたり、プレッシャーを与えたりすることがあってはならない」と述べた。
小林教授は朝日新聞の取材に対し、「後日、説明したい」と話している。(横山翼、阿久沢悦子、伊木緑)
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