1 :2022/04/11(月) 08:42:58 ID:Yq5wyF3U9.net
猫が好きだけど、猫アレルギーだった人へ朗報?
ゲノム(遺伝子)編集技術CRISPRを使って、猫アレルギーを引き起こす原因を遮断する効果的な方法を研究者チームが発見したということです。
低アレルギー化された猫は普通の猫と健康上全く変わりがないこともわかっているそうです。
■アレルギーの原因は唾液の成分
猫アレルギーは猫の毛と剥がれ落ちた猫の皮膚によって引き起こされるとされていますが、実は完全にそれが正しいわけではないんです。
猫の唾液や目の粘膜に含まれる猫が作り出す「Fel d 1」と呼ばれるタンパク質が原因。
猫は毛づくろいをするので、そのタンパク質を含んだ唾液が毛にも付きます。
そしてタンパク質付きの毛が空気中に舞い、人が接触するとアレルギーを起こすという仕組みです。
猫アレルギーの90%以上はそのタンパク質が原因で起こっていると考えられています。
ということで、そのタンパク質を減らすことができれば、猫アレルギーも減るのではないかという考え。
その考えのもと、研究しているのがアメリカ・バージニア州のバイオテクノロジー企業「InBio」。
CRISPRでアレルギー源であるFel d 1のタンパク質を減らした猫をつくることはできないかと考えています。
先日CRISPRジャーナルに彼らが発表した論文には、効果的かつ安全にこの研究をおこないエビデンスを収集することができたと報告されています。
まず50匹の飼い猫のDNAを分析。
そしてその地域にいる8種類の山猫のDNAも比較して一緒に調べたところ、50匹プラス8匹でFel d 1のタンパク質の量はバラバラで多様であることが判明。
すなわちFel d 1タンパク質は、生物学的に猫に必ず必要なものではないということになります。
ちなみに、ロシアンブルーやバリニーズはもともとFel d 1タンパク質が少ない種なので、猫アレルギーを起こしにくい猫の種類として認識されています。
最後に研究チームはCRISPRを使って猫の細胞を変化させたところ、他の部分に変化をさせることなくFel d 1だけを排除することに成功しました。
実は、これまでにも猫アレルギーを減らすための研究はずっとされてきています。
2020年にはペットフード企業のピュリナがFel d 1タンパク質を口の中に閉じ込めるまた別のタンパク質を配合したキャットフードを発売。
ピュリナの調査によると、このキャットフードを3週間食べた猫の毛と落ちた皮膚に含まれるFel d 1タンパク質は平均で47%も低くなったとのこと。
他にもFel d 1タンパク質を減らす猫用ワクチンなども開発されています。
まだ初期段階ではあるものの、猫のFel d 1タンパク質を安全に減らしていく研究はさらに続いていくとのことです。
DNAに手を加えることについては、猫の健康が守られることが大前提ですが、猫が大好きだけれど、
アレルギーとの折り合いがつかなかった方には、新しい選択肢のひとつが増えますね。