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【専門家】宮沢孝幸「コロナ禍は煩悩が燃え盛っている感じ」「人類はいつか滅ぶ。考え方を変えないとこのコロナ騒ぎは収まらない」

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1 :2022/02/07(月) 22:56:51.73 ID:RGB7FCMd9.net

 精神科医の名越康文さんが毎回ゲストを招き、さまざまな視点からゲストの「知られざる一面」に迫る、このシリーズ。最終回となる今回のゲストは、京都大学ウイルス・再生医科学研究所准教授の宮沢孝幸さん。初対面にもかかわらず大いに盛り上がりました。

  ◇  ◇  ◇

名越さん(以下敬称略) 宮沢先生がまだメディアにはあまり登場されていない頃からラジオや動画をたぶん50時間以上はお聴きしていて、この人は信頼できる専門家だと思いました。それで、先生のご意見を参考にしてウイルスに関しては専門家ではない僕が「シューイチ」という番組の中でコロナのことについてずっと話をしてきたんです。先生の著書も3日前に読み終わりましたが、まったく同感して、感動しました。

宮沢さん(同) あの本で僕が一番言いたかったことは、コロナ対策はコロナの知識だけじゃダメで、ウイルスとは何ぞやを考えないといけないし、他には人生観とか死生観も関係してくるということなんです。どうせみんな、いつかは死ぬんだという話ですよ。

名越 先生はいろいろなところでそのことをずっと言ってらっしゃいますよね。最初、この人はお坊さまでもあるのかと思いました(笑い)。

宮沢 人類はいつか滅びますし、今ここで見ている景色だって、しばらくしたら原野に戻るんです。要は考え方を変えてくださいよということで、そうしないと今のこのコロナ騒ぎはいつまで経っても収まらないのではないかと僕は思うんです。

名越 それはまさに遺伝学、ウイルス学をやっていらっしゃる先生がつかんだ諸行無常ということでしょうかね(笑い)。

宮沢 ええ、そうです、そうです、諸行無常です。おっしゃる通りですよ(笑い)。それと、僕ら人間は何かというとすぐに自分とか個とか言いますけど、それだって僕から言わせてもらえば、ものすごく怪しいものなんですよ。僕らは地球上でつながっていて一つになっていますから。いくらウイルスが敵だといっても、ウイルスといえども環境の中の自然の一部なので、僕らはそれと関わってずっと生きていかなくてはいけないわけです。ウイルスが飛び回っているということは見方を変えればウイルスが何かを運んでいて生き物と相互作用しています。そのことを分かってくれないと、たぶん永遠にコロナ禍は収まらないと僕は考えています。

名越 僕もそう思います。それにしても「京大 おどろきのウイルス学講義」は名著だと思います。論理的でもありますが、中学生程度の経験値があれば、宮沢先生が言っている生命観とはこういう感覚なのかと読み終えた後で納得できるように書かれてあるのがすごいですよね。

宮沢 僕の世界観が分かれば、本の中で言っていることが分かってもらえると思いますね。世の中のことは全て幻のようなものだし、全てがつながっているっていう話なんですよ。昔から人間には煩悩がたくさんあって、それが燃え盛っているんですけど、コロナ禍はまさにブワーッとものすごい勢いで燃えているという、そんな感じでしょうかね(笑い)。

名越 それこそしっかりした実験・証明をしてこられた上で、さらに生命観にまで及ぶ「宮沢ワールド」の一端といえるかもしれないですね。(つづく)

▽宮沢孝幸(みやざわ・たかゆき)1964年、東京都生まれ。獣医学者。東京大学大学院農学生命科学研究科卒業。動物由来のウイルスを研究し、同大学院では初の飛び級で博士号を取得している。昨今の新型コロナウイルス禍では独自の視点から持論を展開、注目を集めている。

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/lifex/300747