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「地下水の問題だけでなく、米や野菜への風評被害も心配」 日出町にイスラム教徒の土葬墓地を作る計画、隣接市の住民に説明

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1 :2022/02/07(月) 04:47:05.05 ID:cSApkP3a9.net

イスラム教徒のための土葬の墓地を日出町に開設する計画をめぐって、町が示した新たな候補地について、隣接する杵築市の住民から反対の声が上がっているため、2日、副町長らが地元を訪れて計画の詳細を説明しました。

この計画は、別府市のイスラム教徒の団体が、隣の日出町の山あいにある南端地区に土葬の墓地の開設を目指しているものです。

町では、計画に反対する地区住民から場所の変更を提案されたため、同じ地区内にある町有地を新たな候補地とする案をまとめました。

これに対し、今度は新たな候補地に隣接する杵築市山香町にある下切地区の住民およそ30世帯から、「墓地からの排水で水道水の水源地が汚染されるのが心配だ」として、反対の声が上がっています。

このため、日出町の担当者が2日、地区の公民館を訪れ、非公開でおよそ1時間、住民に対して計画を詳しく説明しました。

地区の区長によりますと、この中で、新たに配管を設置して排水を水源地とは違う方向に流すことなどが説明されたのに対し、住民側からは新たな候補地に移すことへの反対意見が改めて出たということです。

このあと、下切地区の区長の渡邉博海さんは「地下水の問題だけでなく、地区で作る米や野菜への風評被害も心配だ。最終的には市全体の問題として対応していきたい」と話していました。

一方、日出町の一丸淳司副町長は「水源地と墓地の間には十分な距離があり、水質に問題はないことを説明したが、理解を得られていないので持ち帰って協議したい」と話していました。

【新たな候補地提示の経緯】

当初の墓地の予定地は、別府市のイスラム教徒の団体が日出町の山あいにある南端地区に購入したおよそ8000平方メートルの土地でした。

これに対し、予定地周辺の住民は、墓地からの排水が1キロあまり離れた水源地のため池に流れ込み、農業用水や生活用水の水質が影響を受けるおそれがあるとして反対しました。

両者の話し合いが平行線をたどる中、住民たちは同じ地区内の町有地であれば地形上、水質汚染の懸念が少ないとして場所の変更を提案しました。

これを受けて日出町は先月、当初の予定地からおよそ700メートル北側にある町有地の一部を新たな候補地として団体側に売却する案をまとめ、町議会の委員会などで示していました。

【杵築市側の住民も懸念】

新たな候補地をめぐっては、杵築市山香町久木野尾にある下切地区の住民およそ30世帯が「水源地の水質への影響が心配される」として反対しています。

地区に住む市議会議員の渡邉雄爾さんによりますと、候補地から東に550メートルほど離れた場所に飲み水の水源地があるため、水質汚染を懸念しているということです。

これに対し、日出町は、土葬の墓地のある全国の自治体で水質汚染の被害などが確認されていないことを踏まえ、「遺体の土葬によって汚染物質が流出することはなく、水質汚染が生じるとまでは言えない」という見解を示しています。

そのうえで墓地の敷地内からの排水については、新たに配管を設置し、下切地区の水源地とは別の方向に流すことを計画しています。

02月02日 20時25分
https://www3.nhk.or.jp/lnews/oita/20220202/5070011878.html