1 :2021/09/12(日) 13:48:20.05 ID:eUNiDSEs9.net
田村憲久厚生労働相は10日の記者会見で、財政基盤が弱い国民年金(基礎年金)の将来的な目減りを緩和するため、厚生年金と合わせた公的年金制度改革への着手を目指す方針を表明した。公的年金の長期的な給付水準の見通しなどを示す2024年度の「財政検証」に向け、「なるべく早く国民に方向性を示すことが年金の安心につながる」と述べた。
公的年金は、全国民共通の基礎年金と、会社員らが入る厚生年金の二つで構成され、財政上でも財源が分かれている。加入者が多い厚生年金の財源は比較的潤沢だが、非正規労働者が増えてきた国民年金の基盤は弱く、将来的には給付水準の大幅な低下が懸念される。このため、厚生年金から国民年金へ財源を振り分けられるように財政調整を実施し、国民年金の将来的な目減りを抑える狙いがある。
公的年金では、物価・賃金の伸びよりも年金額を抑える「マクロ経済スライド」という仕組みがあるが、物価や賃金が伸び悩んだため、過去3回しか適用されていない。この結果、現在の高齢者の給付水準が想定よりも高止まりし、国民年金の給付水準は47年度には現在より3割減る見通しだ。
田村氏は「所得の低い方々に手厚い年金に変わる。非常に意味のある改革になる」と意義を強調した。菅内閣の退陣が決まったため、自身の在任中に制度改革への着手を表明し、地ならしする考えがあるとみられる。しかし、国民・厚生年金間の財政調整に着手すれば、厚生年金では年金収入の多い人ほど支給額が目減りするとみられており、経済界の反発も予想される。【矢澤秀範】
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