1 :2021/06/10(木) 05:37:04.82 ID:CAP_USER9.net
2021年5月26日に発売されたTVアニメ『ウマ娘 プリティーダービー Season2』のブルーレイ「ウマ箱2 第1コーナー トレーナーズBOX」が初週に約11万枚を売り上げ、アニメ市場に大きなインパクトをもたらしました。
TVアニメのブルーレイ初週販売枚数としては、過去最高だった『ラブライブ! 2nd season』の約8万2千枚をはるかに超えて歴代1位に躍り出る結果となりました。累計販売数についても『新世紀エヴァンゲリオン』の約13万枚が最高となっているため、2週目以降の動向しだいでは「ウマ娘」が記録を塗り替える可能性が高くなっています。
なぜこれだけの枚数を売ることができたのか。アニメのクオリティが極めて高いことも理由のひとつではありますが、特典として用意されたアプリ版のアイテムの豪華さが大きな要因となっているのは確実です。なお、アニメ版「Season1」ブルーレイBOXの初週売り上げは約1万6千枚と、こちらもかなりハイレベルな数字なのですが、11万枚の前ではさすがにかすんでしまいます。
2021年2月にサービスを開始したアプリ版『ウマ娘 プリティーダービー』は、3月から5月にかけて3か月連続で100億円以上の売り上げを達成しており、早ければ6月にはサービス開始から半年を待たずして累計500億円の大台に到達する状況となっています。
ほとんど売り上げを出せずにサービスを終了するアプリが多いなか、「ウマ娘」は近年まれに見る爆発力を見せ、日本のゲーム界をけん引している状況です。トレーナーたちが愛バたちに捧げる熱意がアニメの売り上げにも大きな影響をもたらすのも当然と言えるでしょう。
とはいえ、アプリの人気がアニメのBDの売り上げをここまで顕著に跳ね上げた例はそこまで多くはありません。「ウマ娘」の開発・運営を行っている「Cygames」関連では2020年春にTVアニメ『プリンセスコネクト!Re:Dive』のブルーレイにアプリ『グランブルーファンタジー』の特典をつけて約2万8000枚を売り上げています。これも大成功と呼べる数字であり、その約4倍の数字を売り上げた「ウマ娘」がいかに突出した存在なのかを示すよい証拠となっていると言えるでしょう。
約10年ほど前までは、TVアニメはDVDの売り上げが利益に直結する形となっていました。しかし、現物を流通させる形式では海外展開が難しいなど、さまざまな事情があり、現代では配信での視聴が主流となっています。
「ウマ娘」のブルーレイは全4枚であることが明かされています。1を買った人が2を買わないこともしばしばあるため、売り上げは少しずつ下がっていくのが通例ですが、「ウマ娘」の場合は全巻購入特典として好きな☆3キャラを入手できるようになっています。
キャラクター入手ガチャは次々と新キャラクターが実装されていく都合上、初期に実装されたキャラクターを手に入れ損ねている場合、入手難易度はどんどん跳ね上がっていきます。この特典は、熱烈なファンにとっては非常にありがたいものなのです。多少売り上げが落ちることはあれど、それなりの販売数を維持することは間違いないでしょう。
かつてDVDやブルーレイをよく購入していた方であれば、アニメを見るためにパッケージを取り出し、開けてディスクを取り出し、プレイヤーに入れてからリモコンで操作して再生する……という手順を何度も繰り返していたと思います。それに対して、配信では無料で視聴できるタイトルも多く、サイトに行って目当ての番組をクリックなりタップすれば簡単に見ることができます。ディスクの収納スペースも必要ないという利点も大きく、DVDやブルーレイの売り上げは減少の一途をたどっており、熱心なファンにとってのコレクターズアイテムとなりつつある……というのが現状です。
そのような状況下で、『ウマ娘」が叩き出した「11万枚」という数字は非常に大きな意味があります。アプリとアニメの連携を取ることのできる会社であれば、同様の手法をさらに強化してくることは十分に考えられるでしょう。しかしアニメとアプリ、双方で「ウマ娘」ほどのクオリティを担保できる会社やタイトルは、現状日本国内には見当たりません。配信の影響力が今後ますます強くなることを考えると、今後この数字を上回るのはかなり難しいと言わざるを得ないでしょう。
もしかしたら、『ウマ娘」は前人未踏・不滅不倒の記録を打ち立ててしまったのかもしれません。
早川清一朗
マグミクス 6/9(水) 18:11
https://news.yahoo.co.jp/articles/679261ec8684134dfb7c59d24b8e1751572caa4c