1 :2021/05/26(水) 07:18:16.28 ID:c/sit6ul9.net
アパホテル(東京都港区)が2021年5月10日に創業50周年を迎えた。1971年に石川県金沢市で創業し、アパホテル1号店を金沢市に出店(84年)、その後の隆盛は説明すべくもないが、いまや日本を代表するホテルブランドとして圧倒的な知名度を誇る。ホテル業界がコロナ禍の影響を受け続け、業界全体として惨憺(さんたん)たる状況であることはここで改めて触れないが、20年11月期連結決算でアパグループが黒字を確保したという発表は、ホテル評論家としても衝撃的だった。
【画像】えっ、これがアパ?古いホテルのアパ化
同決算では、グループ連結売上高904億3200万円(前期比34.1%減)、営業利益20億4400万円(同94.3%減)、経常利益10億900万円(同97.0%減)と対前期比で大幅な減収減益となったものの、純損益では9億4900万円の黒字を確保するという注目すべき内容であった。
訪日外国人客の激減、緊急事態宣言発出が業績に大きく影響を与えるホテル一般の厳しい経営環境の中にあって、驚きと共にやはり“アパは違う”と再認識させられたニュースとなった。
アパホテルのネットワークは「全国最大665ホテル10万2708室」(21年5月19日プレスリリースより)。これはアパホテルの看板を掲げた施設に加え、パートナーホテルなども含んだ数字である。現在、首都圏・関西を中心にタワーホテル2棟・3764室を含む26棟・9947室を建築・設計中だという。25年3月末までにアパホテルネットワークとして15万室展開を目指している。
アパホテルといえば、“ビジネスホテルの代表格”という認識を持たれている方も多いかと思うが、近年ではビジネスホテルにとどまらず多角的な展開を見せている。そもそもビジネスホテルとは、宿泊に特化したホテルを指す。
一般的にホテルといえば、ダイニングレストランやバー、ウエディングや宴会など多彩なサービス提供を思い浮かべるが、こうしたホテルはシティーホテル(リゾートホテルもイメージできる)ともいわれ、業界では“フルサービスタイプ”といわれる。一方、ビジネスホテルは朝食の提供はあるものの“リミテッドサービス”という点が特徴だ。
確かに、アパホテルに宴会やウエディングというイメージはない。事実、以前筆者が出演したTBSの人気番組「マツコの知らない世界」のビジネスホテル特集では、アパホテルをビジネスホテルとして大きく紹介したことがある。
一方で、横浜みなとみらい地区に19年9月に開業した「アパホテル&リゾート〈横浜ベイタワー〉」は、ダイニングレストラン、バンケット施設、屋外プールやエステなどを擁しており、さながら都市型リゾートホテルとも表せる。
前述した定義に当てはめればこのアパホテルに限っては、「シティーホテル」あるいは「リゾートホテル」にカテゴライズできるだろう。また、地方で数少ないながらもリゾートホテルなどを運営しており、「アパホテル=ビジネスホテルブランド」というイメージは大きな間違いではないものの、総合的なホテルブランドへ進化しているという理解が正しいだろう。
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(略)