1 :2021/01/29(金) 15:43:38.03 ID:78qfGDgg0●.net
「グリーンな水素は、脱炭素化のキーテクノロジーの一つだ」−。
昨年11月16日、「ネットゼロへの競争」と題して開かれたオンラインセミナーで
国際再生可能エネルギー機関(IRENA)のフランチェスコ・ラカメラ事務局長は、こう主張した。
「グリーンな水素」とは風力や太陽光などの再生可能エネルギーの電力で水を電気分解
するなどして作る水素を指す。
英国で気候変動問題を担当するカラナン政務次官も「グリーンな水素は排出ゼロを目指す
英国の不可欠な要素だ」と明言。英国の電力会社が、変動する再生可能エネルギーの
電力でも効率よくグリーンな水素を生産できる大型の電気分解装置を実用化したことなどを紹介した。
貯蔵や運搬が容易な水素は、自動車と異なり電動化が難しい航空機の燃料、製鉄や
工場での化石燃料に代わるエネルギー源として脱炭素化に欠かせないとされる。
欧州航空機大手エアバスは昨年、水素を燃料として二酸化炭素(CO2)を出さない
旅客機「ZEROe」3機種の概要を発表した。120〜200席の大型旅客機は、
改良したガスタービンエンジンで水素を燃やして飛び、航続距離は3700キロ以上という。
2035年までに実用化する計画だ。
水素は既にエネルギー源として使われている。だが、ラカメラ事務局長によると、
その98%は天然ガスなどを原料とし生産過程でCO2が出るため「灰色の水素」と呼ばれる。
このためグリーンな水素への転換が急務だ。
協議会は自動車など輸送機器や、発電分野で水素を活用する具体策に取り組むほか、
水素の製造や輸送、貯蔵にかかるコストを削減するための技術開発でも協力する。
東京都内で昨年開かれた設立イベントに出席した梶山弘志経済産業相は
「水素利用の拡大を積極的に推進する担い手として期待する」と述べた。
一方、水素で走ってCO2を排出せず「究極のエコカー」とされる燃料電池車(FCV)の
本格普及への機運も高まりそうだ。
https://www.sankeibiz.jp/business/news/210106/cpc2101060602001-n1.htm