1 :2021/01/24(日) 17:35:27.14 ID:cFsQMTBU9.net
1月18日に開催された世界保健機関(WHO)の会合で、米国の代表が中国に対し「現在派遣されているWHOの調査団に新型コロナウイルスに関するすべての科学データを提供すべきだ」と呼びかけたのに対し、中国の代表は「調査は科学的なものであり、いかなる政治的な圧力も排除しなければならない」と反発した。米中の対立が改めて浮き彫りとなる一幕だったが、これに至る伏線があった。
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新型コロナウイルスの起源を探るWHOの調査団は1月14日に中国湖北省武漢市に到着、当初の予定より数ヶ月遅れて調査を開始した。調査団は米国、豪州、ドイツ、日本、ロシアから参加した総勢10人程度のメンバーで構成されている。調査団は2週間の隔離期間を経た後に現地調査を開始する予定だが、調査団が中国に到着した翌15日、ポンペオ米国務長官は「調査団の重要な仕事を支援する」目的で以下のような声明を発表した。
「米国政府は、最初とされる感染確認例より前の2019年秋の時点で、武漢ウイルス研究所内に新型コロナウイルス感染症に一致する症状を示した研究者が複数存在していたと信じるに足る証拠を有している。これらは『研究所内で新型コロナウイルス感染は起きていなかった』とする石正麗上級研究員の証言に疑問を投げかけるものである」
その上でポンペオ氏は、今回のパンデミックの原因についてより詳しい説明を中国に要求するよう、WHOに強く求めていた。
ポンペオ氏に名指しされた石氏は、コウモリ由来のウイルスに関する著名な研究者である。石氏はバットウーマンとも呼ばれ、2019年2月に毒性を有するコロナウイルスを体内に持つコウモリについての論文を出している。
会見の場で米国務省はこの主張を裏付けるデータを公表しなかったが、米国の情報機関はホワイトハウスからの指示で昨年1月から新型コロナウイルスの発生に関する情報収集・分析を行っていたとされている。
中国当局の発表よりもはるか前から、新型コロナウイルスが発生していたことは専門家の間では周知の事実である。中国の企業が遅くとも2019年8月にはワクチン開発を始めているからである。中国のワクチン開発企業のうち、シノバック・バイオテックとシノファームの2社は、不活化ワクチンという従来のワクチン製造法を採用している。不活化ワクチンをつくるためには、最初に鶏の有精卵に不活化した(殺した)ウイルスを接種して、卵の中でウイルスを増殖させ、そのウイルスのタンパク質(抗原)を抽出して、人間の体内に打つことで抗体を作るという手法である。このやり方でワクチンを作るためには、ウイルスを弱毒化するために1〜2カ月かかり、卵の中で増殖させるのに約4カ月の期間を要することになる。しかも新型コロナは未知のウイルスであることから、不活化する方法を探さなければならず、不活化したワクチンを打っても感染が起こらないことを確認する作業に3カ月以上はかかることになる。このような工程を積み上げ、かかる日数を足し合わせていくと、2019年8月頃にワクチン開発を始めていたことになるのである。ハーバード大学が昨年6月、「武漢市の病院への車の出入りを人工衛星からの写真で解析すると8月から急増していたことから、新型コロナウイルスの感染拡大は2019年8月に始まっていた」とする論文を発表しているが、一昨年8月という時点が一致するのが興味深い。
(略)