1 :2020/12/12(土) 13:18:15.06 ID:CAP_USER9.net
1991年に第1作が発売されて以降、競走馬育成シミュレーションの定番かつ王道として名を馳せてきた同シリーズ。近年は『ウイニングポスト』といった競合タイトルの台頭などから、“過去の作品”として片付けられてしまうシチュエーションも少なくない。家庭用としては約6年ぶりとなる今作は、ファンの期待に応えるタイトルとなれたのだろうか。
本稿では、『ダビスタ』最新作のプレイを踏まえ、そのインプレッションをまとめていく。
・悪い意味で予想どおり? 『ダビスタ』新作が解決できなかった伝統的課題
往年の人気シリーズの最新作とあり、今回発売となったNintendo Switch版『ダービースタリオン』(以下、『ダビスタ Switch』)は、多くのフリークから注目を浴びている。著名人の配信や界隈の盛り上がりなども作用し、SNS上には「気になる」「欲しい」といった声が散見されている状況だ。しかし、すでに購入したプレイヤーからは、「悪い意味で予想どおり」との意見が相次ぐ。過去のシリーズ作品で問題視されてきた点が解決されていないからだ。
『ダビスタ』シリーズでは、大きな支持を得ていたSFC時代の作品から、直線で馬群が後方馬の壁となるシーンが多く、伝統的に逃げ・先行の脚質が有利とされてきた。特に『ダービースタリオン04』(PS2)以降においては、大逃げなどの登場もあり、差し・追込脚質の不利が顕著となっている。こうした特徴を、競合タイトルである『ウイニングポスト』と比較し、同シリーズの欠点に挙げるプレイヤーは少なくない。現在のところ『ダビスタ Switch』では、過去作以上に逃げ有利の環境となっており、そのゲームバランスに多くの否定的意見が集まっている。
・プレイヤーの体験を悪化させる、長く、多いローディング
また、長く、多いローディングの存在も低評価に拍車をかける。同タイトルでは、レース前後や種付け時、カレンダーから牧場メニューに入るときなど、さまざまな場面でまとまった読み込みが発生し、プレイのテンポを著しく悪化させている。なかでも、「牧場メニュー」と「所有馬一覧」の間に入るローディングは致命的だ。
普段、プレイヤーは、所有する競走馬・幼駒・繁殖牝馬の管理のために「所有馬一覧」画面を開いているが、出産・庭先取引・受胎報告などのたびに強制的に「牧場メニュー」へと移動させられる。当然、またプレイに戻るために「所有馬一覧」を選ぶことになるのだが、この2つの遷移のたびに、決して短くはない読み込みを挟まなくてはならないのだ。
『ダビスタ』シリーズは、競走馬育成シミュレーションというジャンルの性質上、繁殖牝馬の購入、種付け、出産、幼駒の管理、入厩、出走、引退といった工程を何度も繰り返しながら、目的の達成を目指すゲーム性を持っている。そのため、一連のフローのなかにストレス要因があればあるほど、プレイヤーの体験は悪くなりやすい。この点において『ダビスタ Switch』は火種を抱えている状況であり、実際に同タイトルに対するレビューでは、このローディングの問題が槍玉に上がっている。アップデートで改善を見せるのか、今後に注目だ。
・バランスの見直しで生まれた競走馬生産への没入感
上記のようなマイナスポイントがある一方で、『ダビスタ Switch』は、つい没頭してしまう面白さも内包している。“シンプルな遊びやすさ”と“リアルな馬主ライフ”を共存させている点だ。
『ダビスタ』シリーズは過去作から、破産によってゲームオーバーとなりやすい設計を持っていたが、その難易度は今作でよりシビアとなり、かつてからのファンもうなるものとなった。発売1週間以上が経った現在も、シリーズ経験者でも重賞馬を作り出すのにやっとという状況が続いており、その前時代的バランスの前に、プレイヤーの睡眠時間が次々捧げられている実態がある。
全文はソース元で
https://news.yahoo.co.jp/articles/60ea5096a385ce4e264de67d214a651c1b3b6368