1 :2020/11/23(月) 12:59:39.02 ID:IYBpnruj9.net
◆Go To イートも逆風に
東京・三軒茶屋のマクドナルド前。ウーバーからの配達依頼が多く、稼ぎを狙う配達員が行列するため「ウーバー配達員の聖地」と呼ばれる。「コロナが拡大した3月ごろから配達員が急増し、10月にGo To イートが始まり宅配需要が落ちた。仕事の奪い合いで収入は3割減った」。派遣会社を辞め配達員を本業にした男性(52)は肩を落とす。
配達員の人数について、ウーバーイーツ日本法人に問い合わせても回答はない。配達員らでつくる労働組合ウーバーイーツユニオンの土屋俊明執行委員長は「以前、東京エリアで1万人と言われたが、今は数倍ではないか」と語る。
新宿や池袋を中心にバイクで配達する土屋氏は「8月までは時給にして1500〜2000円は稼げたが、最近は1500円に達しない」。ガソリン代を考えれば「最低賃金(東京都は1013円)を下回る」と嘆く。
◆大学院で修士号を取得したが…
半年前に配達員を始めた男性(35)は「以前のバイク便のようになってしまうのでは」と不安を抱く。バイク便はバブル期に急拡大、その後、過当競争により配達員の報酬が引き下げられ「かつては月に100万円稼ぐ人がいたが、今は20万円ぐらい」(バイク便協同組合)という経緯がある。
男性は東京の私大大学院で化学の修士号を取得。リーマン・ショックで就職に苦労し、ようやく恵まれた会社員生活を送り始めたところでコロナ禍に。在宅勤務となって労働時間の報告を何度も求められ、心身を崩して退職した。
配達員は1回の配達で約500円の収入。朝から晩まで約30件こなし、週6日で月収約35万円。さらに週2日、福祉施設で夜勤のアルバイトも。「稼げるうちに稼いでおきたい」と疲れた体にむちを打つ。
◆新規参入も相次ぎ競争激化
業界はウーバー、出前館の二強にフードパンダ、ウォルトなど新規参入も相次ぐ。出前館は2020年8月期決算で過去最高の売上高を記録したが、人件費がかさみ最終赤字だった。調査会社エヌピーディー・ジャパンの東さやか氏は「働き手が次々集まる現状では、待遇改善は期待できない」と今後の報酬引き下げもあり得ると警鐘を鳴らす。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/70009