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【悲報】「少年ジャンプ」からスポーツ漫画が消えた日――『ハイキュー!!』連載終了で起こった“事件”

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1 :2020/11/10(火) 14:47:46.22 ID:CAP_USER9.net

https://bunshun.jp/articles/-/41400

2020年11月9日 文春オンライン

今年7月「週刊少年ジャンプ」で連載されていたバレーボール漫画『ハイキュー‼』の連載が終了した。その終了は残念ではあったのだが、それ以上にインパクトがあったことがある。
それが、その連載の終了を以て「ジャンプ」連載陣からスポーツ漫画が消えたということだった。これは1968年に雑誌が創刊されて以来、50年を越える同誌の歴史の中で初めての出来事である。

「最近はコミックアプリやウェブ漫画の隆盛もあって、これまでほど各漫画雑誌のブランドが強調されている時代ではないのですが、それでもやはり『ジャンプ』だけは別格です。だからこそ、その『ジャンプ』から“少年漫画の看板”ともいうべきスポーツ漫画がなくなってしまったのは残念ですね」そう他社の漫画雑誌編集者が残念がるように、これまで多くの人気作を輩出してきた「ジャンプ」からスポーツ漫画が消えたという事実は、漫画界にとって大きな出来事だった。
ただ、この事実は、単にエンタメ界での影響だけにとどまらない可能性もあるのだ。なぜなら、極端な言い方をすれば、現実世界のスポーツにおいても「人気」と「実力」の一定部分は漫画作品の隆盛にかかっていると言っても過言ではないからである。

「70年代以前はスポーツの中でも野球の人気が圧倒的でした。それもあってスポーツ漫画といえば『ジャンプ』でもほとんどが野球漫画だった。それから80年代に入ってJリーグの開幕に向け、サッカー人気が高まっていくのと合わせて『キャプテン翼』などのサッカー漫画も出始めたんです。

90年代に入ってからは野球とサッカーだけでなくテーマとなる競技も多岐に渡るようになってきました。ただ、いずれも前提にあるのは『その競技そのものの人気がある』ということで、それを受けて連載が始まり、連載の影響でさらに競技人口も増え、漫画と前後してリアルでも有名選手が出てくるという好循環ができていたということです」(前出・漫画雑誌編集者)

例えば90年代に爆発的な人気を博したバスケットボール漫画の『SLAM DUNK』のヒットの下地には、当時のマイケル・ジョーダンを中心としたNBA人気があった。そして、その連載中には国内のバスケットボール競技者数を顕著に増やしている。中略
一方で、この割を食った形になったのが同じ体育館でやる球技としてのバレーボールだった。特に90年代の後半からは男子バレー部員の減少は顕著で、その流れは2010年頃まで続く。そしてその流れは代表チームの成績低迷ともリンクしていた。

そんな風潮を打ち破る原動力になったのが前述の『ハイキュー‼』で、2012年の連載開始直後から中高の男子バレー部員数が増加に転じている。そして連載中には時を同じくして、石川祐希や柳田将洋、西田有志といった現代表を支えるヒーローも登場し、昨年のW杯では28年ぶりに4位に食い込む健闘も見せた。中略

そう、人気作のヒットの背景には、それと前後したリアルスポーツの隆盛もあるのである。だからこそ、いまその人気漫画の1丁目1番地ともいうべき『ジャンプ』からスポーツ漫画が消えたという事実は、意外にコワい現実を示唆している。つまり、少年少女が“憧れるスポーツ競技”はどこへいったのか?――ということだ。

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