1 :2020/11/03(火) 07:51:17.38 ID:UfeyAC759.net
「学生は危機的な状況」萩生田文科相が調査方針
萩生田光一文科相が大学名公表の方針を明らかにしたのは、10月16日の閣議後記者会見だった。8〜9月に文科省が実施した調査で、後期の授業について「3割が対面」「ほとんど遠隔」などと答えた大学、短大、高等専門学校の計376校に対し、遠隔授業の比率が大きいことに学生が納得しているかどうかの認識を尋ね、大学名とともに公表する考えを示した。
その理由を萩生田氏はこう説明した。「入学したのに一度も学校に行けない、友人がいない、そのことによって休学や退学を考えている学生もいる危機的な状況がある。大切なのは学生の皆さんが納得しているかどうかだ」「感染拡大に配慮しながら、ぜひ対面も交ぜた『ハイブリッド』の授業をやっていただきたい」――。ただ「オンライン授業は駄目だと言っているわけではない」とも付言した。
■困惑する大学「『対面3割』に意味はあるのか」
だが、大学側には困惑を持って受け止められた。
4日後の10月20日、全国大学高専教職員組合が動く。「調査結果の公表は、各大学に現実を無視した授業実施を強いることになる」として、結果を公表しないよう求める要望書を文科省に提出した。鳥畑与一中央執行委員長(静岡大教授)は記者会見で、「現場はベストのやり方を模索している。オンライン授業が悪いという先入観は良くないのではないか」と語気を強めた。
全国の410校の私立大が加盟する日本私立大学協会の小出秀文事務局長も弱り切った表情をみせる。「対面授業が少ない大学として公表されたら、その大学が良い印象で受け取られることはないでしょうね……」
大学は今年度、オンラインなどの遠隔授業に力を入れてきた。実はそれを後押ししたのも文科省だった。
全国に緊急事態宣言が出された4月、文科省は、卒業に必要な124単位のうち、オンラインなどの遠隔授業で取得できる上限を60単位と定めた大学設置基準(省令)の規制を特例的に緩めた。その後、各大学あてに出した事務連絡で、遠隔授業の好事例を紹介した。「学生の学びを止めないために参考にしてもらう意図だった」(文科省担当者)
多くの大学は、文科省はオンライン授業に前向きなのだと受け止めた。キャンパス内の通信環境の改善などに投資し、学生にノートパソコンなどの購入費を助成する動きも広がった。当初は機器の取り扱いに慣れていなかった教員にもノウハウが蓄積され、後期は授業内容がさらに改善されることが期待されていた。
それだけに今回の大学名公表と学生への調査方針に、日本私立大学協会の小出事務局長は疑問を呈する。「地域の感染状況や大学の規模、講義か実習か、文系か理系かなどの違いによって最適な授業の方法は変わってくる。『対面が3割』といった数字に何か意味があるのでしょうか」。そしてこう訴える。「『オンライン授業があって助かった』という学生も少なくない。そうした面にも少し目を向けてほしい」
■アンケートでは多くの学生が遠隔授業に好意的
実際、多くの大学で、オンライン授業の評価を学生に聞いたところ、好意的に受け止めているという結果が出ている。
以下ソース先で
■専門家「対面とオンラインで学習効果に差はない」
■バッシングへの恐怖
毎日新聞2020年11月2日 06時00分(最終更新 11月2日 06時00分)
https://mainichi.jp/articles/20201030/k00/00m/040/204000c