1 :2020/10/31(土) 16:16:35.45 ID:QMnxJcyH9.net
◆売り上げ減続き、店主「辞めるなら今」
「状況が良くなるとも思えない。借金したくないしやめるなら今だなと…」。新橋駅前の居酒屋「新橋三州屋」(港区)の見米みこめ健司社長(60)は話した。9月で50周年を迎えたが30日に閉店。45年来の常連という川崎市の池川靖彦さん(75)は「会社員時代から毎月通った思い出の店。8カ月ぶりに来たら閉店でショックだが、最後に来られて良かった」と語った。
4月以降の売り上げは前年比9割減。最近はやや持ち直したものの7割減が続いた。持続化給付金なども受け取ったが、人件費や家賃を「とても穴埋めできなかった」と見米さん。政府の「Go To イート」の恩恵を十分に受けるには予約サイトへの登録が必要で、60〜80代の従業員に対応は難しかった。
江戸時代に創業の「割烹 武蔵屋」(足立区)も9月末、175年の歴史に幕を下ろした。近くの西新井大師の参拝客の減少や宴会自粛が響いた。店主の江川彰一さん(61)は「『忘年会や新年会シーズンまでは』と踏ん張ってきたが、限界だった」と明かした。
◆年配客の外出控えが響く
老舗を支えたのは主に年配客。感染を恐れて外出しなかったり、大人数の宴会を取りやめたりする中高年は多く、特に打撃を受けた。日本のビアレストランの草分け的存在の「レバンテ」(千代田区)などもコロナ禍に巻き込まれた。
東京商工リサーチによると、30日現在のコロナ関連倒産のうち飲食業は全体の17%を占め最多。都道府県別では東京が最も多く、廃業や休業も後を絶たない。政府は各種支援金の縮小を検討しており、担当者は「資金が年末にかけて底をつく店もあるとみられ、倒産や廃業はさらに増える可能性がある」とみる。
亜細亜大の横川潤教授(外食産業論)は「飲食業はそもそも利益率が低い。薄利多売でしのいできた店もコロナで客足が鈍り、課題が浮き彫りになった」と指摘。政府の「Go To イート」についても「ネットを使えない店や客は恩恵にあずかれない。本当に困っている人を助けられているか疑問」と話した。
東京新聞 2020年10月31日 05時50分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/65403