1 :2020/09/18(金) 17:27:28.11 ID:oCeQrvUf9.net
全国の約1万人から約2100億円もの資金を集めた末に破綻した「ジャパンライフ」を率いた元会長、
山口隆祥容疑者(78)らが18日、警視庁などに詐欺容疑で逮捕された。
商品を購入すると配当がもらえるというセールストークを信じて老後の蓄えを投じたお年寄りは今、
「なぜ信じてしまったのか」と悔やみきれない生活を送っている。
「安倍晋三前首相や大臣が広告塔になっていたので信用してしまった。わずか1年半で老後の蓄えや孫の教育資金を奪われ、カモにされた」。
2017年12月の経営破綻までの1年半で全財産の約8000万円をジャパンライフに投じた神奈川県の女性(79)はうなだれる。
女性が同社に関心を持つようになったのは16年春ごろ。息子の同級生の母親と偶然再会した際、
約25年前に息子が病死した話題になった。「ジャパンライフの磁気布団を使っていたら大丈夫なのに」と言われ、
当初は相手にしないつもりだったが、自宅に押しかけてきたジャパンライフ社員にセミナーに誘われた。
セミナーでは、多数の社員に囲まれ「郵便局や銀行が潰れる時代。ジャパンライフだけ生き残る」
「年6%の高配当。絶対損しないから保険を解約して投資しろ。大丈夫だから」と、ネックレスなどを購入するよう繰り返し勧誘された。
事業の先行きを尋ねると、ある社員は消費者庁OBらの名前を出して「これだけの偉い人が会社にいるのに潰れるはずがない」と話した。
同年に神奈川県内であった別のセミナーでは、山口元会長がある招待状を得意げに紹介し、会場のスクリーンにも大写しにされた。
安倍首相(当時)から届いたという「桜を見る会」の招待状だった。政財界の著名人の写真入りのチラシも見せ、
「お年寄りのためにとてもいい事業をしていると加藤(勝信)厚生労働相(当時)にほめられましたよ」とも語っていた。
女性は、生命保険や2人の孫の教育費にするつもりだった学資保険、証券、老後の預貯金などあらゆる積み立てを次々に解約した。
10回にわたって、磁気ベストやベルトなどあらゆる商材に約8000万円をつぎ込んだ。「そうそうたる政界トップの名前に信用が増した」と振り返る。
闘病生活をしていた夫からは出資を心配され、「解約できたかい」と尋ねられたが、「大丈夫。解約したわ」とうそを言って安心させていた。
夫は20年1月に亡くなったが、葬儀費用を賄えず、子どもたちに借りた。
女性がこれまでに受け取った「配当」は100万円にも満たないという。ストレスから不眠と高血圧で病院通いが続く。
「歴史的な悪徳商法のせいで、踏んだり蹴ったりの生活になってしまった。山口元会長には命あるうちにお金を返し、罪を償ってほしい」
と絞り出すように悔しさを語った。
契約した磁気ネックレス(左奥)や、セミナーで配られた安倍晋三前首相や加藤勝信官房長官の写真入りチラシを見ながら
「生きているうちにお金を返して」と声を絞り出す女性=神奈川県内で2020年5月21日
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