1 :2020/09/15(火) 15:31:23.48 ID:ZBAXR54I9.net
「BLM暴動で家を焼かれた人、殺された人がいる」「BLMは極左暴力集団でテロリスト」「BLMは米国での差別横行を強調する中国共産党のプロパガンダ」「BLMはアジア人の差別については何も言わない」。ツイッター上には、BLMを非難する日本語の投稿は少なくない。
大坂選手は優勝後の記者会見で、人種差別の問題について「みんなに議論してほしかった」とBLM支持表明の理由を説明した。しかし、彼女に対しても、「黒人優遇運動をテニスに持ち込んだ」「テロリスト支持のプロパガンダ」などの批判が見られる。しかし、こうした主張に、どこまで根拠があるのだろうか。
まず、BLMについて振り返ってみよう。運動として始まったのは2013年。きっかけは、黒人高校生のトレイボン・マーティンさん(当時17歳)を12年2月に射殺した自警団員が、裁判で無罪となったことへのオンライン抗議だった。
BLMの創設者とされるのは3人の性的少数者の黒人女性だ。その一人、パトリス・カラーズさんは、社会資本を警察や監獄を通じた監視や処罰の強化から貧困や暴力に直面する共同体に「再投資」して、雇用創設や住宅供給を行うことを主張してきた。
BLM運動のウェブサイトには、「我々は包括的で幅広い運動を信じる」「黒人コミュニティーにありがちな偏狭なナショナリズムを克服しなければならない」といった説明が掲げられ、性的少数者や女性、障害者や非正規滞在者、過去に犯罪歴のある人などの支援も強調する。
創設後、BLMは中央組織のない、さまざまなグループの緩いネットワークとして拡大を続けてきた。14年にも黒人のマイケル・ブラウンさん(当時18歳)が白人警官に射殺された事件などをきっかけに、BLM関連の激しいデモが各地で発生している。
運動が再び注目を集めたのが、今年5月下旬だ。中西部ミネソタ州で黒人男性ジョージ・フロイドさん(46)が取り締まりの警官に膝で首を押さえつけられて死亡した事件が発生。これをきっかけに、BLMデモは全米各地や日本を含む海外にも広がった。米ニューヨークタイムズ電子版の7月3日の記事によると、この時点で少なくとも1500万〜2600万人が参加。「米史上最大の運動か」との見方も出た。
米国民の支持はどうか。オンライン世論調査会社「Civiqs」によると、BLMの支持率は6月上旬に53%に上昇した後、9月11日には49%に低下。反対は同期間に28%から38%にまで10ポイント伸びている。
反対が目立つのは65歳以上(46%)や男性(同)、共和党支持者(81%)、白人などだ。支持が高いのは18〜34歳の若者(63%)、大学院卒業者(53%)、民主党支持者(89%)、黒人(89%)となっている。11月の大統領選挙の構図で見れば、トランプ米大統領支持者は反対の割合が、バイデン前副大統領支持者は賛成の割合が高いとの傾向が読み取れる。
BLM反対論はなぜ生まれるのか。批判者の発言に目立つのは、抗議活動に伴う形で発生している暴力や放火、略奪、殺傷事件などに対する反発だ。トランプ氏の弁護士である…(以下有料版で,残り2046文字)
毎日新聞2020年9月15日 08時00分(最終更新 9月15日 08時00分)
https://mainichi.jp/articles/20200914/k00/00m/040/186000c