1 :2020/09/05(土) 16:12:58.97 ID:oG1UUnDW9.net
■2年前に始まった超復活の改革
新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言下にあった2020年4月から20年5月、外食業界は危機に陥った。巣ごもり消費を余儀なくされたことで外食需要が蒸発し、売り上げ半減はもちろん、8割、9割減という企業も続出した。その中で健闘したのがファストフードである。もともとイートイン、テイクアウト、デリバリー、ドライブスルーと多様な販売形態があり、特にテイクアウト、ドライブスルーの利用が巣ごもり消費に合致していた。
このため、前年同月比の既存店売上高は、日本マクドナルドHDで20年4月が106.5%、20年5月は115.2%、モスフードサービスは20年4月が103.7%、20年5月が112.2%と好調だったが、日本ケンタッキー・フライド・チキン(以下日本KFC)は20年4月が133.1%、20年5月は137.6%と、驚異的な伸びを示した。ちなみに、すでに自粛ムードが高まっていた20年3月も、日本マクドナルドの99.9%、モスフードサービスの100.9%に対して、日本KFCが108.2%と、同じファストフード業界の中で日本KFCが頭一つも二つも抜けている。
日本ケンタッキー・フライド・チキン マーケティング本部長 中嶋祐子氏
KFC快進撃の要因は、「巣ごもり特需」だけではない。実際、同社の業績回復は2年前の夏から続いている。2018年3月期、KFCの業績は前年比で大きく落ち込み、テコ入れを迫られた。今回、マーケティング本部長を務める中嶋祐子と、広報CSR部長でブランド戦略担当の新井晶子に話を聞いた。KFCで何が変わったのか。
■KFCはハレの日の商品というイメージが消費者に定着
「それまで、KFCを利用されるお客様は年1回、それもクリスマスに買いに行くという方がとても多かった」(新井)というように、特別な日に、ファミリーサイズの商品を買って、パーティなどで家族や仲間と賑やかに食す傾向が強かった。また、クリスマスの定番商品としての需要は世界の中で日本だけ。比較的単価が高いことも相まって、KFCはハレの日の商品というイメージが消費者に定着していた。それがKFCの強みともいえるのだが、業績停滞によって弱点が顕在化し、そこを打破する必要が生じていた。
たとえば、どのハンバーガーチェーンでも、お得なお一人様用のセット商品や期間限定商品で来店頻度を上げ、単品商品のついで買いを誘うという合わせ技が普段から行われている。KFCでもセット商品がなかったわけではないが、そこを前面に押し出していくと、価格競争に相対せざるをえない懸念があり、あまり積極的な施策は打ってこなかったのだ。
だが、海外の成功事例から日本でも割安なセット商品は勝機ありと確信していた中嶋は勝負に出た。それが、2年前の夏に期間限定で実施した「500円ランチ」である。
「狙いは日常使い、個食と昼食需要の掘り起こしです。それぞれを単品でお買い上げいただくと1000円弱するところを500円でご提供するので、利益率や客単価の観点での不安や、安売りイメージが付いてしまわないかという意見は当初、社内でもありました。
しかし、まずはお客様にお店に足を運んでもらい、オリジナルチキンを食べていただきたいと考えました。KFCの商品にある、誰にも真似のできない美味しさを再認識してもらえれば、また利用したいと思っていただける。そして、来店回数が増えればいろいろな好循環が生まれると考えたからです。『KFCは美味しいけど高い』『KFCはお昼じゃないよね』というお客様の固定観念を払拭し、クリスマス以外の来店動機をもっとつくることができればと。その答えが500円ランチだったのです」(中嶋)
女優の高畑充希が「今日、ケンタッキーにしない? 」と呼びかけるテレビCMの効果も相まってKFCの日常利用が進んだ理由を、新井はこう補足する。
「お客様にケンタッキーへ行こう! と想起いただけるよう、テレビCMで『今日、ケンタッキーにしない? 』というメッセージを一貫してお伝えしました。以前よりKFCの広告が増えたと思われたお客様も多かったかもしれませんが、実は広告量そのものは以前から大きく変えているわけではないんです」
全文はソース元で
https://news.yahoo.co.jp/articles/0fc4be0d766dc50fca2f4dea4018139ee2c9f677