1 :2020/08/31(月) 09:28:14
一方で、こうした状況に疑問を投げかけているのがNTTドコモだ。
同社自身も4Gから5Gへの転用は行う予定だが、拡大には慎重な姿勢を示す。特に重視しているのがユーザー保護。
5G用として割り当てられていたもともとの周波数(5G NR)のエリアと、4Gから転用した5Gのエリアは、エリアマップなどでしっかり区分けする必要があるというのがドコモの主張だ。
転用を積極的に活用する方針のKDDIやソフトバンクとは真逆ともいえるが、その理由を解説していきたい。
その理由は帯域幅の狭さにある。4Gから5Gへの転用をすると、通信方式は5Gになる一方で、「周波数の幅は変わらないため、単に5G化するだけでは高速・大容量が実現不可能」(同)だという。
逆に、ユーザーの規模に合わせて5Gの帯域を減らせば、4Gよりも速度が出ず、本末転倒だ。エリアは確かに広がる一方で、速度や容量とのトレードオフになってしまうというわけだ。
速度は4G並みでも、遅延が小さくなるため、周波数の転用には一定のメリットがあると思われるかもしれない。これに対し、ドコモはインターネット区間の遅延が大きくなれば、4Gと5Gで大きな差は出ないと主張する。
こうした状況に対し、ドコモは危機感をあらわにする。中南氏も「ユーザー目線で考えると、5Gで速度が変わらないのは優良誤認の恐れがある」と語る。
ユーザーが高速・大容量や低遅延を期待して5Gのスマートフォンを買ったにもかかわらず、実際には4Gと変わらなければ、だましているのと同じになってしまうというわけだ。
そうならないためには、「新周波数による5Gは高速・大容量だが、4G周波数の5Gは高速・大容量ではないと、エリアマップで分けていく必要がある」(同)というのがドコモの主張だ。
4G周波数の5G転用は「優良誤認」と「速度低下」の恐れあり ドコモの5Gネットワーク戦略を解説(ITmedia Mobile) – Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/e61c94f77be9180eebc0251a23ee5c8d7a1bc9c6