1 :2020/08/30(日) 23:24:54.49 ID:NfgGZxts0●.net
日本ドラマに再び注目、中国で80年代懐古ブーム【洞察☆中国】
中国が震源地となった新型コロナウイルスは、世界で蔓延(まんえん)し、収束の気配が見えてこない。
中国ではその上、洪水による被害が各地で発生し、数千万人の被災者が出る事態となった。
また、国際情勢にも、さまざまな困難な局面が生まれ、米国や西側諸国とのいざこざが絶えない。
中国内のコロナこそ、収束しつつあるが、油断はできない日々である。「今年はいったいどうしちゃったの?」「終わりは来るの?」と人々は嘆き、疲れた切った様子である。
◆希望に満ちあふれ
そんな中で今、ひそかに、あるブームが起きている。それは、1980年代を懐かしく思う現象だ。
SNSでは、80年代を回顧する記事や写真が人気となり、また、その時代の歌や映画、ドラマ、文学作品なども再び注目され、とりわけ、日本のテレビドラマが取り上げられることが多い。
80年代の中国といえば、ちょうど10年間の文化大革命(1966〜76年)が終わって、改革開放が始まり、市場経済の発展を目指す時代である。
人々が文革の苦しい時代を生き抜いて、これからの新生活に向け、希望に満ちあふれていた。社会全体の雰囲気がそれまでになく自由で、生き生きのびのびして、そして包容力があった。
そのような社会環境で、様式や風格を異にする芸術作品を自由奔放に世に出すことができ、多くの優れた文学作品や歌、映画、ドラマが生まれた。
また、海外へも目を向け始め、海外文化をたくさん取り入れた。まさに、新しい時代の扉が開いた時であった。
◆80%超の視聴率
今と比べると、生活は決して楽ではなかったが、精神的な面ではとても豊かであったことは間違いない。
経済改革開放の時代は、テレビの普及する時期と重なり、テレビを通じて海外の作品に触れる機会も多くなった。
その中で、日本の連続テレビドラマは人気が一番高く、人々はテレビの前に群がり、食い入るように見て、感動し、泣いたり笑ったりして、大いに楽しんだ。
心に深く残り、現在50歳以上の人であれば、知らない人がいないほど有名な日本のテレビドラマが、TBS系列の「赤い疑惑」(中国名「血疑」)と、テレビ朝日系列の「燃えろアタック」(中国名「排球女将」)である。
「赤い疑惑」の山口百恵と三浦友和は当時、高倉健と並び、中国で一番有名な日本人となり、今でも伝説のように語り継がれる存在である。
そして、「燃えろアタック」は、バレーボールに情熱を傾けた少女たちが、どんな困難な状況であっても、一致団結して頑張って、必ず勝つという感動物語である。
日本では、それほど知られていないようだが、中国では当時、80%以上の視聴率を獲得し、放送時は街角から人影が消えると言われた。
故に、ヒロイン「小鹿ジュン」(中国名・小鹿純子)を演じた荒木由美子さんは、40年近くたった今でも、役の「小鹿純子」がご本人の名前代わりとなって、高い知名度がある。