1 :2020/08/30(日) 08:25:51
しかし8月29日未明、同氏のTwitterアカウントは、11年分蓄えられてきたツイートと共に、跡形もなく消えてしまった。
その経緯が非常に奇妙であるとして、注目を集めているようだ。削除した理由は、「お願いされたから」であるという。
Notch 氏は、『マインクラフト』を生み出したスウェーデンのクリエイターだ。
試行錯誤を重ねながら『マインクラフト』の開発を進め、仲間と共にMojangを設立。開発と改良を重ね、同作をメガヒット作品へと育て上げた。
その後Notch氏は2014年9月に、Mojangと『マインクラフト』IPを25億ドル(2750億円)でマイクロソフトへと売却。開発および運営から正式に身を引きつつ、Twitterにて隠居生活をおくっていた。
きっかけとなったのは、YouTubeチャンネルGame Maker’s Toolkitの収益化報告である。ゲームジャーナリストMark Brown氏によるチャンネルGame Maker’s Toolkitは、ゲーム業界において非常に高い人気を誇る。
分野は、ゲームデザインや仕組みの解説だ。ゲームの構造や経緯を取り上げ、わかりやすく言語化することに定評がある。
現象や事例を取り扱いつつ、事実を整理し、ロジカルに話を組み立て、結論を出していく。丁寧かつ学びあるチャンネルとして、存在感を放っている。
同氏は、視聴者の体験についても重要視しており、93万もの登録者を抱えながらも、これまで自身の動画を収益化してこなかった。
しかしここにきて、試験的に動画内の広告導入を開始したことを発表。しかしそれを気に入らなかった人物がいたようだ。それがNotch氏である。
厳密にいうと、広告導入を開始した際に添えた“政治発信”が気に食わなかったようだ。
Game Maker’s Toolkitは、試験的に広告を導入することによって、現在の収入に加えてさらに1000ポンド(14万円)受け取れたという。
Brown氏はフリーライターとしてさまざまなメディアに寄稿したり、Patreonにて月に1万1000ドル(約112万円)ほど支援を受けていたりと、まとまった収入を持っている。それに加えて、動画広告の収益がもたらされるわけだ。
しかし迷いもあるようで、Brown氏は動画を収益化し1000ポンドを受け取れることはクールであるとしながら、ユーザー体験を悪化させるに十分な理由にはならないともこぼしていた。そこに現れたのが、Notch氏。
収益化報告のツイートに対し、なぜか突然「政治発信をやめろ」とコメントした。
Brown氏はこの要望に対し「君がTwitterアカウントを削除するなら、やめてあげるよ」と応戦がわりのお願い。
するとNotch氏はなんと、この提案を承諾したのだ。「取引成立。マジでやめてくれるな?」と問うと、Brown氏は「もちろん」と返信。
その後、Notch氏のTwitterアカウントは本当に消えてしまったのである。
https://automaton-media.com/articles/newsjp/20200829-135263/