1 :2020/07/28(火) 20:10:51 ID:CAP_USER9.net
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先日最終回を迎えた、週刊少年ジャンプの人気マンガ「約束のネバーランド」。完結後もなお、アニメ第2期の放送や実写版映画の公開を控える本作ですが、先日それらに加えて 海外での実写ドラマ化が発表され、話題となりました。
実は他にも「ONE PIECE」や「STEINS;GATE」など、人気タイトルの海外での実写ドラマ化の発表が、今年に入ってから相次いでいます。アニメなどの実写映像化といえば、「日本での実写ドラマ化」「日本での実写映画化」「海外での実写映画化」の3パターンが主流でしたが、配信プラットフォームによるオリジナルコンテンツの制作が活発化し、今後はそこに「海外での実写ドラマ化」が加わっていく流れなのでしょう。
これまで、そうした実写映像化の発表につきものだったのが、作品ファンによる実写化への“拒否反応”です。作品好きであるほど、2次元ならではの世界が3次元化されることへの不安や不満から、否定的な声もつい大きくなってしまうのだと思います。ところが今回の海外実写ドラマ化発表に対しては、これまでとは少し反応が違うようでした。
特筆すべきは、そうした実写化への強い拒否反応がみられなかったことです。これには海外での実写ドラマ化に、まだ“比較するための前例がない”ことも関係しているように思います。
これまで実写化発表への拒否反応として特に多かったのは、作品ファンの間で評判があまりよくない実写化作品の前例を挙げて、「自分の好きな作品までああなったら嫌だ(だから実写化反対)」といったリアクションでした。しかし海外での実写ドラマ化には、成功例はもちろん、そうして不評な前例として挙げられるような作品もまだないため、頭ごなしに否定するような声も目立たなかったのでしょう。
さらに大きかったのは、作品ファンが持つ実写映像化作品への認識が、ここ数年のうちに変化してきたことです。
特に2010年代以降、実写化が盛んになり始めた当初は、原作からの改変点や3次元化への違和感に対する不安や不満といった、ネガティブな感想ばかりが目立ちがちでした。しかし近年は、邦画なら「銀魂」や「キングダム」、ドラマなら「映像研には手を出すな!」、洋画なら「名探偵ピカチュウ」など、作品ファンはもちろん、世間一般的にも評価される話題作も多数生み出されるようになり、徐々に信頼も生まれたのか、実写映像化への反応も、以前より随分柔らかくなってきているようなのです。それでもまだ大歓迎とまではいきませんが、少なくともここ数年で、実写化発表に対しても即「反対! 絶対に認めない!」ではなく、「まずは完成品をみてから判断しよう」という流れになってきたと思います。こうした土壌もあって、海外ドラマ化への発表にも、実写と聞いて即否定するような強い拒否反応はみられなかったのでしょう。
では、今回の発表に対して、作品ファンはどのようなリアクションをしたのかというと、期待値は高いものの、戸惑ってもいるかのような、総括的にはポジティブともネガティブともとれない曖昧なリアクションであったように感じました。
原因は恐らくシンプルなところで、海外での実写ドラマ化がどのようなものになるのかが、現段階では全くの未知数であるからだと思います。日本のアニメなどを原作とした配信限定の実写ドラマが、一体海外ではどれほどの規模やクオリティで作られるものなのか、今の段階では全く想像がつきません。また、「全裸監督」などの話題作も生まれてはいるものの、日本ではまだテレビドラマや映画と比べると、いわゆる“マイナーメジャー”な印象がある配信限定ドラマが、どれほどの人にまでリーチし、話題になるものなのかといった予想もなかなか難しいところです。
よって現状、作品ファンとしては、海外での実写ドラマ化と聞いても、すごいというのは分かるものの、果たしてそれが歓迎すべきことなのか、不安視すべきことなのか、いまいち図りかねている状態なのでしょう。
そんな、まだまだ未知数で前例もない「海外での実写ドラマ化」というジャンルへの人々のイメージは、これから最初にリリースされていく作品たちへの評価がそのまま反映されて、定着していくことになるかと思います。果たしてそれが“期待を裏切らなかった”というポジティブなものになるのか、“期待はずれだった”というネガティブなものになるのか、それらを左右する上記3タイトルの評判には、大きな注目が集まりそうです。
(全文はソースでご確認下さい)
2020年06月30日 アニメ
https://mantan-web.jp/article/20200630dog00m200000000c.html