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この日、カリフォルニア州のリチャード・ニクソン大統領図書館・博物館で行われた演説で、ポンペオ氏は習近平国家主席が「破綻した全体主義的イデオロギーの信奉者」だと指摘。体制転換を明白な形で呼び掛けるには至っていないものの、同盟国や中国国民に、米国と協力して中国共産党の行動を変えさせるよう訴えた。
ポンペオ氏は、共産党が「外敵よりも中国の人々の正直な意見を恐れている」とし、米国は「中国の人々に働きかけ、力づける必要がある」と強調した。
このポンペオ氏の「共産主義の中国と自由世界の将来」という講演をもって、中国問題に焦点を当てたトランプ政権高官の数週間にわたる演説が締めくくられた。トランプ政権は対中関係が急速に冷え込む中、軍事演習や制裁などで同国政府への圧力を強化している。
トランプ政権は今週に入り、中国の在外公館が経済スパイと査証(ビザ)詐欺を行っているとして、24日午後までに在ヒューストン総領事館を閉鎖するよう要請するという、前代未聞の行動に出た。中国政府は報復の構えを示しており、貿易、ハイテク、国際社会における影響力などを巡り、緊張している両国関係の火種がさらに増えた。
ポンペオ氏は演説前に行ったインタビューで、在ヒューストン中国総領事館の閉鎖に対して報復するかどうかは中国次第だとの認識を示した。米国の動きは、ヒューストン地域のエネルギー・医療業界の知的財産権の窃盗防止と国家安全保障のために必要だと主張した。
ポンペオ氏は「米国はもう何十年も中国の攻撃に対抗していない」とし、政権は米中関係が不公平にも中国に優位な状況になっていると考えており、そのバランスを取り戻すための政策だと説明した。
また、中国政府が自国の当局者らと在中の米外交官の接触を制限している点を批判。「この種の互恵性のなさを、トランプ大統領は断じて容認できないとしている」と話した。
さらに、中国に対抗することはトランプ氏の長期的な政策で、超党派の議員の支持も得ているとした。「米国の人々は自国の経済的資産や人材が中国共産党に盗まれることを認めない」と語った。
2020 年 7 月 24 日 09:30 JST 更新
https://jp.wsj.com/articles/SB12271835719214913691504586524812106486614