1 :2020/05/29(金) 04:51:23
いわゆる「自粛警察」だが、どのような心理が働いているのだろうか。 第一線の心療内科医に聞いた。
「ゆがんだ正義感」はどこから来るのか 「一人一人が感じる『正義感』と、社会のルールとしての「正義」は別であることに注意する必要があります」 こう語るのは、心療内科のベテラン医師、梅谷薫氏だ。
コロナ禍以前から、?ゆがんだ正義感?について警鐘を鳴らしてきた。 梅谷氏は、「自粛警察」の心理を知るためには、まず脳の仕組みを理解する必要があると語る。
私たち人間の脳の機能は、3層構造になっています。 第1層は『脳幹』で、生命の中枢となっており、第2層が扁桃体などを含む『大脳辺縁系』です。ここは感情の中枢を担っています。
一番外側の第3層が『大脳新皮質』で、理性の中枢です。 私たちは幼少期に、『自分が正しい』という『正義の感覚』を育てます。これは自分を守るシステムであり、
生きる上での確信となる感情であるといわれています。 しかし、それぞれが自分の『正義感』を主張するだけでは、社会生活が成り立ちません。 人を傷つけたり、
だましたりしてはいけないという『社会のルール』、つまり『正義』を、しつけや教育を通して学ぶのです。この学びの脳は、第3層の大脳新皮質となります。
平和な時代であれば、個々の『正義感」は、法律をはじめとした「社会正義」とほぼ一致するように脳内で調整され、維持されています。
しかし、今回のコロナ禍のように強い社会不安が広がる状況では、この「社会正義」と「正義感」が対立する場面が出てきます。 目に見えないウイルスに感染してしまうのではないか、
自分や家族の生命が脅かされるのではないか。こうした強い「不安」と「恐怖」が私たちを襲います。 同時に、半ば強制された自粛生活によって生じる「不安」「不満」「怒り」といった感情が募ってきます。
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