1 :2020/05/27(水) 12:19:27 ID:R5dtXcky9.net
現在ドイツではウイルス学者のChristian Drosten氏が連日メディアに登場していますが、同氏に対する応援の声が多い一方で、彼に怒りの感情を向ける市民も少なくありません。「彼は大袈裟」「接触制限はDrosten氏のせい」という怒りに満ちた声が上がるなか、先日ガーディアン誌は同氏の元に殺人予告が届いたことを報じました。それでもDrosten氏はドイツ市民がLaisser-Faire(自由放任主義)のもと自由に行動していることによって、新型コロナウイルスが再びドイツで蔓延しかねない、と警鐘を鳴らし続けています。
市民の間でもソーシャルディスタンスにまつわるトラブルが相次いでいます。バイエルン州のある町のスーパーマーケットではレジの人が客にソーシャルディスタンスをとるように求めたところ客にキュウリを投げつけられ警察が出動する騒ぎとなりました。
前述通り着用が義務付けられているマスクに関しても、いまだにドイツでは着用に拒否感を示す人が多く、「マスクをしないで出歩く人」と「マスクをしてほしい人」の間でケンカが相次いでいます。
新型コロナウイルスの危険を理解し、「気をつけるに越したことない」と考える市民 VS 一刻も早く自由を求める市民の間の「分断」は日に日に増すばかりです。自由を求める人たちの間では、政府による制限についてStasimentalitat(旧東ドイツの国家公安局のように人民を管理・監視するメンタリティーのこと)という言葉まで飛び交っているほどです。もともとは仲の良かった近所の人や、友達同士の間でも「コロナに対する考え方が違う」ことから仲違いをしたりと、今ドイツの社会はまさにコロナによって分断(ドイツ語 Corona-Graben)されています。
本来、人類の敵はウイルスであり人間ではなかったはずなのですが、コロナ禍が長引くにつれ多くの人がストレスを募らせていることが事態の収拾を難しくしています。今後、状況が改善することを祈るばかりです。
https://globe.asahi.com/article/13394052