1 :2020/04/25(土) 13:37:39 ID:gj46yw6F9.net
カーネギーメロン大学(米)のフューチャー・インターフェース・グループが、VR空間に「触覚」をもたらす新技術を発表しました。
この技術は「ワイヤリアリティ(Wireality)」と呼ばれており、手首や五指につないだワイヤの伸縮によって、バーチャル空間にある物体表面の手触りを再現します。
はた目から見るとかなりシュールではありますが、VR技術を大きく飛躍させる研究となりました。
仮想空間のモノが触れる!
ワイヤリアリティは、肩の上に乗せた本機から7本のワイヤを伸ばし、ユーザーの五指と手首、手の甲へとつなぎます。
ワイヤはバネ仕掛けになっており、手や指の動きに合わせて伸縮可能です。
これをハンドトラッキング型のVRと連動させることで、仮想空間にある物体に触れることができます。
ワイヤと接続した7つのポイントが、仮想物体に接触した箇所で軽く固定されることで、リアルな触覚が再現されます。
これにより、指や手首が、物体表面の抵抗を感じて、まるで直接触っているかのような錯覚を引き起こすのです。
ワイヤのロックは、各ポイントが仮想物体から放れた瞬間に解除されます。
この技術を使えば、恐竜やドラゴンなど、この世にいない生物とのコミュニケーションを体験できるかもしれません。
複雑なモノの形も忠実に再現
ワイヤリアリティは、棒状のポールをつかんだり、デコボコした表面を触ることにも対応します。
一方で、本機にはモーターが搭載されていないので、滑らかな動きの再現はできないようです。
例えば、デコボコの表面に触れることはできても、その上で指を滑らすように撫でることはできません。
また、皮膚感覚の再現(トゲの鋭さや羽毛の手触りなど)も、現時点では不可能です。
具体的な手触りは、手の平の感覚神経をジャックして、脳に直接的な刺激を起こすことでしか実現できません。
皮膚感覚とVRをつなげるのは、また別の問題ですし、解決すべき点も山ほどあります。
それでも、視覚と聴覚に次いで、触覚が追加されたことは大きな進歩であり、VRへのさらなる没入感を可能にするでしょう。
今後の研究次第では、皮膚感覚のみならず、味覚や嗅覚の導入も十分にありえます。
ゆくゆくは身体感覚のすべてが補完され、現実とVRの見分けがつかなくなり…なんていう、マトリックス的な世界が訪れるかもしれません。