1 :2020/04/02(Thu) 14:35:46
可能性があるのでは、と各地で検証する動きが広がっている……>
豪メルボルンの小児医療研究所「マードック・チルドレンズ・リサーチ・
インスティチュート」は、2020年3月27日、新型コロナウイルス感染症
(COVID19)に対するBCGワクチンの効果を検証する臨床試験に着手した。
豪州の医療従事者4000名を対象に、BCGワクチンが新型コロナウイルス感染症
の重症化率を軽減するかどうか調べる。学術雑誌「サイエンス」によると、
オランダでも、8カ所の医療機関に勤務する1000名の医療従事者を対象に、
同様の臨床試験が開始されている。
BCGワクチン接種と新型コロナウイルス感染拡大との負の相関関係が指摘
結核を予防するBCGワクチンは、1940年代以降、世界各地で普及し、
日本でも、1949年にBCGワクチンによる結核予防接種が法制化された。
2011年3月時点の調査結果によると、180カ国のうち日本を含めた157カ国
でBCGワクチンの全例接種が行われている一方、結核罹患率の減少に伴って、
1980年代以降、スペイン、フランス、ドイツ、英国、オーストリアなどの
欧州9カ国、オーストラリア、ニュージーランドで全例接種が中止され、
米国やカナダ、イタリア、オランダでは、医療従事者などのハイリスク群
のみに接種を限定する選択的接種となっている。
新型コロナウイルス感染症患者が欧米で急増するなか、「BCGワクチン全例
接種を実施している国では、そうでない国に比べて、新型コロナウイルス
感染症の感染者数や感染者数に対する死亡者数の割合が低い」と、BCGワクチン
の接種と新型コロナウイルス感染症の感染拡大との負の相関関係が指摘されて
いる。
たとえば、1981年にBCGワクチン全例接種を中止しているスペインでは、
新型コロナウイルス感染症の感染者数が7万8797人、死亡者数が6528名と甚大
な被害が出ている一方、BCGワクチンの全例接種を実施している隣国ポルトガル
では、感染者数が6528名、死亡者数が119名にとどまっている(3月30日時点)。
BCGワクチンが先天性免疫応答を調節し、結核以外のウイルス感染から防御する
作用を持つ可能性があることもわかっている。蘭ラドバウド大学の研究チーム
が「BCGワクチンの接種が黄熱ウイルスの感染を抑制するのか」を検証した
2018年1月の研究論文によると、「BCGワクチンの接種により、弱毒化した
黄熱ウイルスのワクチン株の感染から防御する働きが認められた」という。
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https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/03/bcg.php