1 :2020/03/31(火) 19:07:46 ID:svaaGQdR9.net
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29日午後11時10分、新型コロナウイルスによる肺炎で志村さんは亡くなった。
レギュラー番組の「天才!志村どうぶつ園」(日本テレビ系)、年3回ほどの特別番組「志村けんのバカ殿様」(フジテレビ系)でも
知られ、日本中の老若男女から親しまれていた志村さんは、「東京スポーツ映画大賞」の受賞者に一度だけ名を連ねたことがある。
たけしが「コントを追究し続ける男」と評価し、特別賞に選んだ第6回(1997年)だ。
かつては「8時だョ!全員集合」(TBS系)、「オレたちひょうきん族」(フジテレビ系)が土曜8時の枠で放送されていたため
ライバル関係にあった、2人の対談も実現した。
とても20年以上前の対談とは思えないほど、現在のお笑い界の状況にも当てはまる“金言”だ。
たけしが「本当のお笑いの人はいなくなった。やってるのはクイズのパネラーばかりで、気の利いたことを言えばいいっていう、
芸人じゃないのが多すぎる。漫才やコントをちゃんと作る番組を作んなきゃダメだな」と嘆くと、志村さんはこう返した。
「みんなファンの対象が中高生になってしまってる。若手はお客さんの前で少なくとも5分はコントをやらなきゃ」
受賞インタビューで志村さんは“コント王”として、笑いへの信念も語った。
当時のバラエティー番組はクイズ全盛期だったが「しっかりしたコントを育てる番組があれば、と思う。最近つまらないのは
放送翌日、見た人が話題にすらしない番組が多すぎること。ゲームやクイズをやって、数字が良ければいいというものでもない。
翌日、思い出してクスッと笑ってもらえるようなものがいいね」と持論も明かした。
「バカ殿」「変なおじさん」「ひとみバアさん」など演じるキャラクターは200以上。
これには「唯一こだわっているのは、自分が笑われること。
人を批判する芸でもなくて、人を介しての笑いでもなくて、自分が笑われることが第一」という信念があった。
数多くのギャグを生み出したが「関西の芸人さんがやるような、ひと言ワーッとやるのではなく、俺はある程度、起承転結が
あって重なっていかないとギャグじゃないと思っている」とも。
たけしが選んでくれた賞をことさら喜び、当時存命だった母・和子さん(2015年没)との電話でのやりとりもこう明かした。
「お前、何か賞もらったんだって?」
「たけしさんがくれたんだよ」
「よかったね。それだけ言おうと思って」
「でも、東スポって俺が死んだって最初にでっかく書いた新聞なんだよ」
96年ごろ流布した自身の死亡説をもさらりと笑いに変えた。
70歳になっても少年のようないたずら心を忘れない大物だった。
東スポ映画大賞特別賞受賞でたけし(左)と語り合う志村さん(97年2月)