1 :2020/03/31(火) 18:24:14
まるで米社会全体が立ちすくんでいるよう>
アメリカの週明けは、重苦しい雰囲気に包まれました。その伏線は、この3月29日の日曜日にありました。
トランプ政権の専門家メンバーの1人である、アンソニー・ファウチ博士が、
日曜朝の政治インタビュー番組に出演した際に「(新型コロナウイルスによる)アメリカでの死者は10万人から20万人単位となる」とコメントしたのです。
あまりにも悲観的な見通しのため、このニュースはすぐに各社が報じました。
そして、その日の夕刻にはホワイトハウスの前庭で、大統領を中心としたコロナウイルス対策の定例会見が行われました。
大統領から、医療器具の輸送体制に民間の運送業者(UPSとFedEx)が協力することなどが発表された後、
質疑応答の部分でこの「死者10万人から20万人」という発言の真偽について、同席していたファウチ博士に質問が浴びせられました。
ファウチ博士は言説に筋を曲げない人として有名で、今回ももしかしたら楽観的な大統領との間にズレがあるのではないか、
質問したNBCのケリー・オドネル記者にはそんな思惑も感じられたのです。
ところが、演壇に立って回答したファウチ博士は「10万から20万というのは、ベストケースのシナリオ」だと述べ、
ワーストケースとしては「全米での死者100万」ということもあり得るとしたのです。
そして先週までは一方的な楽観論を振りまくばかりだったトランプ大統領も、
この「死者10万から20万、最悪のケースでは100万超え」という指摘を否定しませんでした。
実は、CDC(米疾病予防管理センター)では、この2週間前に4つの感染シナリオに基づいて
「全米の死者数は20万から170万の間」という見通しを公表していたのです。
あまりにも悲痛な事態を前に言葉を失うアメリカ社会
https://www.newsweekjapan.jp/reizei/2020/03/post-1156.php